フラメンコの国「スペイン」その地理／フラメンコ・オーレ！～スペイン発フラメンコ情報サイト

　

スペイン史、スペインの歴史と地理早分かり

　

国土＝約５０万平方キロ、日本の約１．３倍

人口＝約４０００万、日本の約１／３

位置＝ヨーロッパとアフリカの両大陸、さらに大西洋と地中海が交わるイベリア半島は、古来から歴史と民族の十字路だった。

一口にスペインと言っても地方によってまるで外国のように違います。

だからもうこれは同じ国の中、とは言えないです。

ヨーロッパの国々のミニチュアを全部スペインが抱えているのだ、とも言われているくらいです。つまりそれぞれの国が小さく地方としてスペインの中につまっている。

以下の数字ではっきりしますから、ちょっとご参考にして下さい。

　

北＝湿潤地帯、ヨーロッパきっての多雨地もある

南＝乾燥地帯、雨が降らなくて困る事は年中

ナツメヤシ＝ヨーロッパ大陸にはない！なのにスペイン地中海沿岸には生えてる。何これ？南洋！？

ロシアあたりにしかない筈のコケ類＝北のナバーラ地方に自生。

零下３２度＝ウエスカ県の記録

摂氏５０度＝セビージャの記録

　

もっと砕けて説明すれば、あの名画、ドクトル・ジバゴの映画ロケはロシアでやっていない事でもおわかりでしょう。なんとスペインー北部のソリア地方で撮影されたと知っている人は少ないですよ、エヘン！

更に言えば、アラビアのロレンス、あれの一部はセビージャのマリア・ルイサ公園内で撮影されているのです。

1929年のイベロ・アメリカ博覧会に建てられたスペイン館が、アラビア建築の代表のように美しい。

だからここで撮影してしまったのです。

どうして知っているのかって？

実はこの間、この映画が再放送されてピーター・オトゥール扮するロレンスが、かつかつかつ．．．と威勢よく歩いて行く場面で、あららららー！？なんだ、あれは、PARQUE　MARIA　LUISAじゃないの！とびっくりしたのでした。

スペインにはアメリカ映画のロケ班が随分やってきます。

他にもアルメリア地方にはミニ・ハリウッドと呼ばれるウエスタンの街が作られているくらいです。

あの、よくある雑貨屋や教会、床屋といったいかにもひなびた感じの映画セットが街一つ丸々できています。

マカロニ、でなくて、何ウエスタンと呼びます？これ。

　

スペイン史早分かり

　

スペインの歴史は古い。

紀元前にさかのぼって詳細を知ろうとすると頭がくらくらして来ます。

それに人名だって結構覚えにくい。

だからそんなに詳しく知りたい人は、落ちついて別の機会に専門書をじっくり読めばいいので、ここではざっと分りたい人のために、

試験前夜の暗記のように簡潔なものにしたいと思います。

　

異民族のるつぼと言われる理由：3000ＢＣ頃からイベロ族、フェニキア人が盛んに入ってくる。次ぎにローマ帝国が支配します。

スペイン各地に有名なローマの建造物、水道橋などが残っているのはこのためです。

　

さてキリスト生誕後の紀元500年頃から今度は、

西ゴート族がやってきます。

やれやれ、ここまででももう随分ですよね？

いちいち支配されてしまうわけです。

　

この後、有名なイスラム勢力が入ってくるのは、八世紀からです。これで１５世紀までの長い、長いイスラム統治とイスラム文化が花開きます。八百年間もです。

でも、スペイン人も、いよいよ立ち上がります。国土回復運動です。

有名なイサベル女王に至ってスペインはやっとイスラム勢力を追い落とします。これが１５世紀です。

そしてアメリカ大陸発見のコロンブス登場です。

この冒険家のパトロンとなったのがイサベル女王ですからね。

　

さて、大航海時代の幕が切って落とされます。

スペインの黄金時代と呼ばれる世紀が3世紀続きます。

そして衰退。

１９世紀になってナポレオンが侵攻してきます。

後半にアルフォンソXII王制復古、色々大変なことがありますが、２０世紀に入って即位したアルフォンソXIIIは第一次大戦、その後の軍事独裁政権によって亡命を余儀なくされます。

　

1936年、あの有名な市民戦争勃発。スペインは内乱に入り、

39年、フランコ独裁政権樹立。

以降、1975年フランコの死去までこの政権は続きます。

　

フランコの死とともにやっとスペインは近代化の道を歩み始めました。

1978 新憲法が制定され、立憲君主国家となる。

1986 ECへ正式加盟。

．．．．ですから、まだ、旧時代の弊害も沢山残っています。

　