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2008年11月のセビリア発信・つれづれ草
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●2008年11月20日(木)

フィンランド人


昨年ある劇場で知り合った若い女性で、フラメンコを始めて五年という彼女は、凄くきれいな金髪でこれは見ただけで遠くからでもスペイン人では無いと分かる。

色も抜けるように白い。
目も青々としていて子供の頃に持っていた人形みたいだった。
こんなに白くて青くて金髪は、イギリスでもなくてもっと北だろうと思っていたら 案の定、フィンランドの人だという。

どうしてかスペインはフィンランドと縁が近い。
こちらの学生もよく語学留学でフィンランドに行く。
あちらからも交換留学で割りと大勢来る。
何の語学留学かなと怪しんでいると英語だというから
どうも私の無知で恥ずかしいですが この北欧の国は英語が堪能な国らしい。今度歴史を調べてみないと。
良くご存知の読者があれば是非 ご教示下さい。

さて、この白い金髪の美人は、背が物凄く高い。
細くて長身なので 昨日色々云ったモダンなフラメンコが良く似合う。いかにも白人だと土臭いフラメンコは日本人より似合わない感じがするけれど こういうスタイルだと良く合っている。

お稽古着の懲り方が凄い 笑
こう、なんていうかヒッピー風のスカーフなんかを
稽古用のスカートの色に合わせて何枚も持っているのだと言う。
稽古用にはあのびちっとしたタイトのマーメイドを愛用だそうだ。このスカートにすると余談ながら下着もタンガでないと絶対におかしい。悩ましいファッションで臨む。
ちなみにスカートの下にはそんなわけだからパンティ線の出てしまうレオタードさえバツ。

それからイヤリングに凝り、ファッションとしてはあんぐらな劇場にそのまま出られるくらいにカッコ良くして稽古に行くらしい。

これは私はかなりうなずける。
私は自分ひとりの稽古の時は髪なんか輪ゴムかなんかで止めて
相当バンガラに ただただ汗みずくって感じの稽古をするけれど
リハーサルや打ち合わせ稽古の時には絶対にきちんと決めて行く。本番とあまりにかけ離れていてると鏡に映って元気が出なくなるからだ。
どうでもいいようでいて 汚いよりは美しい目のが自分のためにもイメージが湧いて良い。

お稽古も週に一度や二度なら 絶対に鏡に映る姿をきれいにして行くに越したことはない。
是非 皆さん実践してください。
鏡を見た時に がっかりしないだけの自分で行って下さい
がっかりするのは踊りを見た時だけってことにしましょう 笑
すると努力しないといけない箇所が一つだけで なんだあとはこれだけかって感じで楽です。

さて、このフィンランドのめちゃカッコいいモダンな女性、
踊るとかなり上手くて これだと外人云々言われることはないだろうというくらいです。
練習も相当しているというけれど スペイン人と並んで遜色が無いくらいに上手いです。

こういう人を見ると嬉しいですね。
あなた達も是非、頑張って下さい。

●2008年11月19日(水)

フラメンコ多様化

ここの所 スペインでの取材がとても多い。
ラジオとテレビに連続で依頼があって、色んな事を聞かれたので
自分にも反省とか洞察の機会になった。

フラメンコがとてもとてもモダンになり、びっしり決まりごとでがんじがらめになった構成で 関係者もバックアーティストも昔のような踊りに戻って欲しいと言う声を良く聞く。

足がいっぱいだとギタリストが結構嫌がる。
ま、これは音楽家の耳には耳障りなわけで
もう少し力押しでないものをやってほしいというのは
自分がギターを弾いてみれば分かる事だ。

どうして踊りだけこんなに突進してしまったかなと思う。

今でもヘレスでは伝統の通りの土臭い踊りをしていて
外人もこれを求めて結構行くようだ。
外人の好みも色々だから 一概に古い物を理解していないとか無知とは言えないのだ。

ドイツなんかのフラメンコの普及は自負している日本を凌ぐくらいらしい。

こういうファンの中にはアントニオ・マイレーナ命、みたいな本格派もいるはずだから その知識はスペイン人を上回るに違いない。

ちょっと行き過ぎたフラメンコは必ず戻って来る。

マノロ・マリンが引退したけれど 又乞われてクラスを始めているように。
やはりフラメンコは長い伝統の延長線上を行くのだ。

優美なセビージャの女踊りは 大切に守らないといけない。
伝承者が少なくなって行く中、私なんかはその一人になるらしい。
真面目に伝承ということを考えて欲しいと云われて
ああ、なるほどーーと驚いた昨日の私です

●2008年11月06日(木)

もう11月...ヨーロッパ気質の考察

すっかりご無沙汰してしまいました。
ここ2ヶ月くらい日本の良民として文化の貢献に従事していました。翻訳とかいっぱい仕事があって大変で
このページのケアが出来ませんでした すみません。

こちらでジャパン週間が開催されて これに私の着物や日本人形の出品依頼があってすっかり忙殺されてしまった。
実に色々なハプニングがあった。
書き切れないので割愛ですが スペインという国は本当に当然の仕事も誰も出来ない国だなとあらためて痛感した。

自分には「ほぼスペイン人」の娘が二人いて
その友達も家に出入りしているので 
スペイン人というのがどんな風に育って行くのかが良く理解できるようになった。

つまり娘の友達のような中流の上くらいの家の、
しっかり教育しようという意識の両親に育てられている子達でも約束の時間や色々な反応が 日本人の私にはやっぱり理解の限度を越えてしまうのだ。

こういう子達は、つまりスペインのいい環境に育った
いずれ社会の中枢に将来行くであろう子達なのだけれど 
こんな子達が各種窓口や取次のセクレタリーとしてイスに座っていたらかなわないなと思う。

逆に言うと 私があらゆる場面で遭遇する窓口やセクレタリー達がやたらとプライドが高いのは 家にヨットがあるような、週末に乗馬をするような家の子達だからなのだな、と思う。

そこいら辺の仕事場の人達は結構いい暮らしをして不自由も無しに両親に大切に育てられて来ているので 大した仕事でもなさそうな部署に居ても その生まれ育ちのプライドが全人格を占めていたりする。
謝らないし、急がない、というのはこの辺りのプライドからも来ているのだろうと察しがつく。

うまく言えないけれど、毎日の学校の送迎を車でしてもらい、徒歩でどこかに一人で行くという事が無しで育つのだ。

とにかく手厚く家族が守り育てる。

家には掃除婦がいるのがほぼ当たり前だから家事もほとんどしないで成人する。数いる親戚とは密接で、大勢いれば一人や二人は馬を持っていたり大邸宅を海や山に持っている叔父伯母がいるから、ここにみんなで週末は集まり、夏季休暇に集い、日本人の私にはかなり贅沢と思える子供時代を過ごすのだ。

そうするとあの、ヨーロッパ人独特の、
うちの国が一番、みたいなプライドが出来上がるのだろう。

ソニーや日産、トヨタ、任天堂のお陰で
日本という国については一目置いてくれているけれど
心の半分ではやっぱり少し蔑視したい本能が宿っている。
日本なんか、と言う気持ち、嫉妬が混じった気持ちが子供の世界でも見え隠れするのだ。
うちの子供達は つい最近までよくいじめられた。
下の娘は まだ日本の悪口を言われたりして言い返せないで帰ってくることも多い。

オバマ大統領当選関連が今朝ラジオから流れた。

「でも、主要元首の国際会議にスペインは呼ばれなかったのよね」と上の娘が嬉々として言う。うん、呼ばれない、と答える声もなんとなく皮肉な明るさが滲んでしまう。

プライドばっかり高くても 見なさいよ。
日本見下して 何?てな気持ちが交錯してしまうんですねぇ.....スペインを愛しつつ、日ごろの思いも複雑という所でしょうか。




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