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2001年12月のセビリア発信・つれづれ草
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●2001年12月31日(月)

【一年のしめくくりとして...】


さて、いよいよ大晦日になりました。

今年も色々な事がありましたが、目出度くアカデミーの開校記念パーティもエキサイティングに終わる事ができて、素晴らしい一年のしめくくりができました。

入会したばかりだからと、出席を遠慮した方達(不思議の国、日本です。美徳と言えなくもないですが未だに驚きます)これからはもっと積極的に楽しんでください。

 風邪をこじらせた方、突然会社から呼び出しがかかって無念のうちに欠席された方、1月15日までにゲストブックで所属クラスと氏名イニシャルを明かにしたら、かわいそうなので次回私が特別何か買って帰ってあげましょう。

 彼に追いすがられての欠席者は、果報者なので申告なしです。せいぜい大事にしてあげて下さい。

 さて、こういうくじ引きでは当たった人を明かにするものだと言う声がちらちらするので、ここに挙げておきます。
 
 こんなに楽しんでもらえて、みんながとっても喜んでくれたのでまた来年もできたらいいな、と思っています。

ドレスはあんまり派手にしないで、という声が高かったのでシックでエレガントなものばかりにしましたが、ビーズ、スパンコール、カラードレスも大好きなのだと分ったので次回はもう少し冒険しましょう。

 スペイン往復航空券は、この間の研修旅行のメンバーでとってもとってもスペインに来たくて、テロだろうとなんだろうと行きたい、と涙ながらに諦めた初級生に当たったので、本人の感激と周りの納得も
同じ周波数でした。

めでたし。

 アカデミー内の美談:そうそう、思いがけなくフラメンコ衣装が男性に当たってしまいました。
垂涎の衣装ですから、楽しく競りにかける事もできたのに、なんとお世話になっている担当インストラクターにプレゼントします!という爽やかな発言がなんの躊躇もなくありまして、一同ざわめきました。

男性は大切にするべきね。(女の子の生徒だったら絶対にこんな事は有り得ませんよ!)おほん!ともあれ、生徒は大切に育てましょうというモットー、益々真実にハクがつきましたね?

では、以下の方々です。品物の記載のないのは、イブニングドレスなどが当たった方達です。(詳細が回って来なかったのでね。悪しからず)


     【12/8*創立記念パーティーくじ当選者発表】


 
秋葉原 上級

 加藤 真理子
 森 温子(フラメンコ衣装)

初級 
 新井 庸子
 久我 里江     
 田中 美江(フラメンコ衣装)

レベルアップ  
 豊吉 久英(フラメンコ衣装)

鷺沼 初級 

 中村 真理子
 岡部 彩子(フラメンコ衣装)

入門
 
 岩辺 康子
 白石 響子(フラメンコ衣装)
 今井 真里子
 諸田 あかね
 近藤 博美
 有本 二佐江

スパニッシュ
  広崎 亜紀

秋葉原 初級    
          別府 洋美       スペイン往復航空券


*鷺沼夜の入門クラスに唯一のお子さんとして参加していらっしゃる岡野さんのお母様、お嬢さんに特別賞が当たっているので担当インストラクター、またはアカデミーメールにご連絡先、お教えください。お引越しされてこちらからご連絡不能です。首を長くしてお待ちしています。

それでは、皆さん、来年もしっかりね。お互いに素晴らしい年になりますように、また頑張りましょうね!
どなたにも良いお年を!!!

●2001年12月28日(金)

【ジェットコースターからやっと降りれた時みたいに】


 この間、コンサートの時にある人影を見て衝撃を受けてしまいました。

 本番を夜に控えた舞台でこれからリハ−サル、ていう時に、
一人で舞台に立って照明の位置なんか決めようという段階でした。

遥か後方の上の方に、ブースというか、照明の管制塔みたいなのがあるんですけど、遠い、遠い、そのガラス張りの部屋に立っている男性が凄かったのです。

顔なんか識別できないし、上体しかみえないのだけど、しかもケシ粒
くらいにしかみとめられないのに、
美丈夫という言葉はこの人のために造語されたのじゃないかというような、物凄さでした。

がしーっと、筋肉というか、分厚い胸板はもしかしたら金属で出来ているんじゃないかと思うくらいで、姿勢が良い、なんていうのでは迫力が足りない。
男性美を超えてしまって、未知の星の人類か戦士か、という影なんです。

髪が長くて、肩を超えるくらいに長い、女性のロングヘアなみの長さできれいなウエーブがかかっている。
精悍な姿にこの長髪が、もう、そうでなくてはいけないみたいにマッチしていて、私は呆然としてしまいました。

これから本番の舞台で君は何を見ているんですかって?

いつもそうなんですか?
....と疑われるのが嫌だから黙っていたのですけれど、やっぱりあんなに凄い男性の事は書かないとね。

生まれてこの方、世界の色々な都市に行き、世界の縦横、色々見てきましたが、こんなに完璧を通り越したみたいな人にはお目にかかった事がただの一度もありませんでしたよ。

後で同じ床に立って間近に会いましたけれど、いやはや、驚きました。

長身と言っても190センチ近かったみたい。

背の高い人にありがちな猫背とかじゃなくて、この長身が塔のように上の方でがしーっとしているのです。

目線が脚で終わってしまうと勘違いしそうに長い長い、長い脚!
上体はマジンガーゼットで出来てました。

ものすごくいい姿勢はダンサーに違いないと思うのだけど、
それにしては精悍過ぎる。
スポーツマンにしては野生過ぎる。
顔はハンサムなんていう生っちょろさではなくて、夜に剣を持って古城に立っていたら卒倒してしまうくらいの面魂、ていう感じ。
怖いなぁ....いい顔だけど見ていると怖い。

ハリウッドのスタントマンと言われたら1番ありそうな答え。

スターウォーズとか、そういう映画の戦士になって出て来るべき男性でしたね。
音響技師とか、照明スタッフなんて紹介されても、そうですか、と言えない。

ああ、びっくりした!!!

こういう肉体を有した人がいるのですね、世界には。
もう、純粋に驚いてしまいました。

全体がすごいし、顔や、中の方から放出されるエネルギーが何十メートル離れていても違うのです。知覚できるの。

履歴を聞くと成る程、と言えるかもしれません。

水泳の選手だったのですって(又出た!水泳の選手ばっかり私の回りは)
これじゃ飛び込んで3回腕を動かしただけで対岸についてしまいそう...

出身はクラシックギタリストで、(ものすごく上手かったです。打ち上げの時にみんなに乞われて弾いたら驚いてしまった!)

....で、やってる音楽はヘビーメタルですって!

おお、その長い不思議な髪は、ヘビーから来てるのね!納得。

とりあえず、スペインではヘビーではとても生活できないので、腕のいい、というか良い耳を買われて音響技師なのですって。

すごいわ。感嘆符をいくつ付けても足らないくらいに見事な男性でした。

もう、どんなにハンサムでも素敵でも全然驚かない私かしら、と思っていたけれど、
ほっんと、感動してしまいました。

プラド美術館から出て来た時みたいに。

ジェットコースターからやっと降りれた時みたいに。

●2001年12月27日(木)

【知らないうちにクリスマス通り過ぎ】

大勢の方からスペインのクリスマスは?
どうでしたか?と
メールやらお手紙やらカードをいただくのだけど、イブはあっと
いう間に終わってしまっていたし、休日になるクリスマスも
何にも実感ないまま、もう今日になってました。
私に何の相談もなく勝手に終わってしまったの!?
そんな気持ち。

コンサートと録音とちょっとした発表があったのでもう、ドタバタに
なってしまった。子供にもよく会えてない。

めかし込んでめいっぱい正装してどこかに出かけ、
色んな人に愛想よく笑いかけたと思うと、
地味目の着慣れないスーツで
子供達の聖書物語の劇を見る人として観客席にしばし座ったり。

さすがはスペインだけあってベンハ−の子供版みたいな劇がとってもかわいく演じられて感心した。

またまた混沌たる意識で次ぎの仕事場...

ルイス・カバジェーロに10数年ぶりで再会してびっくり!
おお、ルイス!
何してるの?どうした?今は?それで?うんうん、まあ!
こんなにご無沙汰していちゃ一言でなんにも説明できやしない。

今度ゆっくり家にいらっしゃい
はい、本当に...と言いながら、はてこのセリフは何年も昔にこの人と言い交わしたんじゃ????
突然思い出す、いつも同じ事の繰り返しって。

つれづれに書こうかな、と思っても誰もこの、フラメンコの大御所、
マラゲーニャの大家、フラメンコ学者にして真のカンテの生き残り、
ルイス・カバジェーロと言って卒倒してくれる人が日本では浜田滋郎さんしかいないから張り合いない、と思い直す。

かくしていつもドメスティックな他愛ない事しか書かない私。
これって悲しいですよ!
フラメンコのサイトなのに大スターの事は
あんまり大スター過ぎて誰も知らないから書かない、なんて。

書くと誰か、ていう注釈のが長くて大変なので、やめにして
家の生垣の事なんか書いてしまう。
ダメだなあ、悪循環。
例えば次ぎのハプニングが書きたいとする。書きたかったし...

「誰かが調弦しているのを隣の部屋でふっと聞いたらあまりのすごさに
ぞっとする。誰、この人は?
こけつまろびつ隣に闖入すると、なんとペリーコ・エル・デル・ルナールなのだ、この調弦のギタリストは!」
...ね?張り合いないの。誰もえー!?と言わない。言った人手上げてみて。
悲しい〜

●2001年12月22日(土)

発表会の事などお知らせ

研修旅行がビン・ラディンで急遽取り止めになり、後始末もとても大変でしたし、アカデミー初のパーティが続いてあったりしてどたどたしていたので、
来年の劇場発表会は、私は見合わせるつもりだったのですが(日本は劇場の予約が13ヶ月前だったりするのですよ。そんな先の事...予定立たない!)
この間帰ったらみんなの不服そうな顔、不満そうな反応!特に入門生。

あら、やりたい?

その場で思い当たる劇場にはみんな電話させたけれど、もう、こんな悠長なアカデミーは日本にうちだけで、みなさん13ヶ月だの14ヶ月前から抽選したりしてちゃあんと押さえてしまっている。
どっこも空いてない!
当然、日本だもの。

埼玉、千葉から来易くて、横浜にも近く、鷺沼、田園都市沿線にも苦しくない、三つの県をカバーしつつ、客足を考えて都内!
そんな魔法のような劇場。
素人で下手なくせしてきれいで素敵な劇場じゃないとうるさい生徒ばっかり。
きれいで大きくて建ったばかりの劇場!
お車でらく〜〜〜に行きたい杉本英美にも受ける劇場!

この条件を満たしてしかも当然、金、土、日で、2002年以内じゃないとダメだと言う。
もう、2003年1月っていう線は?も顔で却下するインストラクター陣。
夏前は早過ぎ、どうせならボーナス出てからにして下さい。

おお、おお、おお、もっとある?条件は?もうなんでも言ってちょうだいお好きなようにぃ、あとは魔法のランプをこするだけなんだからぁぁぁ...

魔法で見つけた五件の上記の条件を満たす劇場は、うーーん、と言ってる間に塞がってしまう。
あらら...きゅりあん、品川のきゅりあん押さえて〜。
きゅりあんは、意外にもフラメンコなんかに貸さない。どたどたしてうるさい、と拒否。あんまりだわ。
うちのフラメンコはそんなにどたどたしてないのよ。

 はぁはぁ...息切れの苦しい胸の上下からやっと見つけた宝仏殿は...

アプリコ大ホール /1999年設立/キャパ1477席
パーキング295台/最寄駅:蒲田駅前

日程:9/6金曜/7時開演
         総稽古:3:00pm〜
         楽屋入り1:30pm
   
   上級生:仕事でどうしても、どうしても、の人は4:00滑り込み可
   初舞台、orたったの2回目という生徒の滑り込み、不安。止めて欲しい   ほぼ絶対に休暇もしくは、2年に1度くらいなのだから半休取ってくだ   さい。
   子供:移動の車でメイク、着替えさせれば4:00に舞台脇に必着で可
   でもなるべくやめて欲しい。ぎりぎりになってから私にあれを見てこれ   でいいですか?が殺到するので。
.............

非公式に発表しただけで、嵐のような質問連日。
よってアカデミーに貼りだしても読まない人、ぼんやりしている人、何度でも念押しする人、で大変なので、ここに基本的な事はアップします。

衣装:セビジャーナス/ベルディアレス/カルメン(大人・子供とも)
   
上記の衣装についてはアカデミーがスペインに誂えて生徒に安価に貸与する準備があります。
借りたくなく、どうせ何度も着たいので購入したい人は速やかに担当者に申し込んで下さい。

12月中、もしくはどんなに遅くてもお正月明けまでに発表会参加を決定しない人については、衣装の手当てがきっと間に合いません。後からは絶対に個別に対応できないので、きっちり願います。

発表会参加:自由です。出なくても可。辛く当たられる事も全くなし。
      ぐずぐずいつまでも逡巡、質問する人にのみ辛く当たります。

チケット:昨年までの実績では、いつも出演者の欲しい枚数も足りなくなるの     で、出ない人のノルマはほとんどありませんでした。

ただし、基本的には、舞台に出ない人にもアカデミーのメインイベントなのでチケットは何枚か行きます。全体としての大掛かりなイベントでは個人の細かい不満、要望その他は受け切れない場合もあるので了承下さい。出ても出なくても一律数10枚のチケットノルマという教室が多い中、うちではそれはやりませんので。

出演者のチケット:強制参加、強制ノルマをしないので、
         参加者数が出ないと決まりません。(だから早くして)
         昨年までの実績では、うちではチケットがさばけなくて生         徒が困る事態になった事が1度もありません。
         
         一つには、共演アーティストは一流の人をお願いしているためにイベントとしての質が高い事と、生徒がさばきやすいように私が1曲は踊る事も一因です。来年もあなた達があまりに間際で世話をかけさえしなければ協力してもいいです。ただし確約はしません。駈け込む人が多いと出来ない

ギタリスト&歌い手=スペインから共演アーティストをお招きする予定。

              課題曲

☆入門:セビジャーナス(集中で取った人は+ベルディアレス)

☆初級:アレグリアス(レベルアップ版)
   +集中ベルディアレス(2001/夏受講者)+集中セビジャーナスのマントン/マントン+バタデコーラ/バタのみなど。(2002/3月集中受講者まで可/バタの発注あと二日でダメ)

☆上級:ソレア+集中ベルディアレス(2001/夏受講者)+集中セビジャーナスのマントン/マントン+バタデコーラ/コーラのみなど。(2002/3月集中受講者まで可)

☆スパニッシュ・バレエ/大人:カルメン

☆スパニッシュ・バレエ/子供:カルメン+セビジャーナス+ベルディアレス                           (必・集中参加)

☆フラメンコ専科/子供:セビジャーナス+ベルディアレス(必・集中参加)

その他の曲:ソロ希望があって〆切ったもの=アレグリアス&カーニャ

初級の集中タンゴデマラガとティエントスは目下生徒間でまとめ中

上級の集中曲目は、基本参加曲の人数、メンバーが決まらないとプログラムできません。全校生のまとめがまずの当面の課題です。

グループでこれがやりたい、あれが踊りたい、は各自でしっかりまとめてから打診下さい。ソロの希望者は1月で〆切ります。おそらくあと二人だけ。

●2001年12月21日(金)

【アカデミー秘話―後半その@】



アカデミー秘話の後半を書けと言うご意見がいっぱい来てしまったので、思い出すままに.....

 御徒町の小さなむさ苦しい、駅にだけは割りと近いビルの2階を時間でお借りして始めていた私の初心者クラスは、たったの2ヶ月かそこいらで
ものすごい入会数となってしまいました。

あらら....と思っているうちにこの、怪しげなビルを借りている人がオーナーから立ち退きを宣告されてしまい、(実は私に隠していた事が後から発覚)12月のある朝、何も知らずにスタジオに出向くと裁判所の立ち退き命令が貼られていたのです!
もう、血の気の引く思い!
こ、これは?
裁判所にお電話。
真相を知る、驚愕の友繁先生。
ああ、どうしよう.....まさか、こんな....

裁判所は私に同情してくれましたが....

後のごたごたは今となっては結構笑えて面白いですが、
関係者はフラメンコ関係として生き残っていますからここでは言及はやめておきます。

とにかく、初めて日本の法曹会という所に人に付き添われて出向きましたよ。
弁護士に契約書を持って相談に行きました。

私には正当な権利もあり、裁判にかける事もできましたが、こんな相手に関わるとあなたの名前がきっと傷ついてしまうでしょう、というアドバイスがありました。

 確か始めたばかりで40人くらいのお弟子を抱えてしまっていたのです。
...アカデミーはやめる事ができませんでした。

だって本当に純情でかわいい人達で溢れていて、私はすっかり情が移ってしまっていたし、なんだか涙にくれてしまいました。

ここの辺りでは、私はちっともガッツもなければ、元気じるしでもなく、めそめそしているばかりで腑抜けのようなバカ者に成り下りました。

私の、アーティストとしての方での後援会の方などが見兼ねて色々な事を代行してくれました。
ここで登場するのが、当時の一生徒にして実は優秀な歯科医の現アカデミーマネジャーです。
実に頼もしかったですね。

朝の診療の前に、あちこち奔走してどんどん片付けてくれました。

頭脳明晰、国立東北大学卒業ですから、文系の私なんかとは大違い。
いわゆる、世に二極の性格があるとしたら、私とマネージャーがこのまさに二極です。
ほれぼれするような敏腕でした。
涙もぴたりと止まる。

そこで、
みんなで代わりのスタジオを探して引越し。

でも、フラメンコは床を傷つけますし、騒音の問題があるので、一年の間に3回くらいスタジオを代わったような気がします。

御徒町から日暮里、上野...どんどん違う方向に行ってしまい、
いい加減うんざりした私は、もしかして生徒が愛想をつかしてみんなして辞めてくれるかもしれない、などとちらと思った....かも...つまりその、思わなかったと言ったらウソになるでしょう
...あはは。

これも今となっては笑い話しですが、当時はとても苦痛に満ちていました。

私の母などはあまりの目まぐるしさに、
「いくらジプシーの踊りだからって、そんなに放浪しなくてもねぇ....」
呆れておりました。

3回目の引越し先に身を寄せた辺りで、頼もしいマネジャーにして私の主治医(?)は、もう、自分のスタジオを持ちましょう!!!

色んな事がありましたが、この辺からアカデミーの基礎が固まり始めます。
そして今から考えると、ここからアカデミーは受講する人によって運営され始めたのだと思います。
日本に唯一の形、というのは何の誇張もないのです。

かくして、秋葉原スタジオがオープンしました。

何かが出来ていく過程というのは偶発が多くからんできて、後になってから初めて説明がつくものですよね。
最初からこういうものを目指した訳ではなくって、かと言って
いい加減な気持ちでは勿論なかったし、真剣に取り組んではみても大きな発展を期待していませんでした。
今日の姿を夢にも思わないうちに、回りからどんどんフォローしてもらって何か違う形のものに仕上がっ行くという事もあるのですね。
そういう好例かも知れません、うちのアカデミーの沿革は。

まだ少し続きがありますね。現在まで、というのが....
近いうちに書きましょう、せっかくですから。

みなさん、どう思われました?
なんだか興醒めしましたか?
 こうやって何でも言ってしまうので私には威厳がないらしいです。
もっと気取っておれ、という意見もあるのですが。
...そして努力すればできなくもないのですが、つい、面白いお話しだし書きたくなってしまって...いつも。

●2001年12月20日(木)

【アカデミー秘話―後半は、ちょっと延期】

 アカデミーがサイトの主役を降りるので、そのはなむけとして創立当時の事など書きたかったのですが、一日忙しくしている間に新サイトになってしまいました。
どうしましょう、続きはやっぱり書くべきかしら?

 シンデレラみたいに12/20になった真夜中にショッキングピンクのトップページには横断幕が張られて、通行止め。
あ!と思ってうろたえているうちに、
この新サイトに導かれてしまいました。

 北九州市にお住まいのN氏が一面識もないままに、
主旨に賛同して下さり、新サイトのスーパーバイザーとして指揮をされて今日のこの素晴らしい門出となりました。

(ダディ・ロングレッグスみたいに姿のわからないミステリーのままなんです。どんな方なのか誰も知らないのです。
素敵でしょう?
実は私はお声だけは聞いているの。
それに自転車のアマチュア選手なんです。スポーツマンだし、人柄が親切で、お年頃の女性をいっぱい抱えている私としては思わず期待してしまうのですが、その線はダメ。でもまだこの方のお友達、弟さん、ていう希望も...先生、いい加減にして下さいよって?...あら、私はどこの国に行ってもいつでもみんなの事を考えているんだけどな!
N氏が読んだらどうするんですか!て?..平気よ、N氏はこういう眩しい色のページは読まないのだから..ページの裏側の機械語しか見ないもの)
おほん!
 フラメンコ・オーレの名付け親、N氏のご厚意と善意によって今後益々多くの方に役立つようなすばらしいサイトとして
発展して欲しいものです。

新しい出発がこのような善意に満ちて祝福されたものとなるのは、サイトにとって幸福です。
N氏のもとで今日を目標に夜なべを続けてくださった、
みなさんもご苦労様でした。

 それから読者のみなさんも、これからはただ読んでいるだけではなくて参加して下さい。
特に地方の方達と交流し、東京ばかりがフラメンコの中心というのは崩してしまいましょう。
スペインから見たら東京も北海道も四国も全然変わらなく一律に、「遠い」
だからこそ、何かできる筈。
そういうユニークな発想を是非実現させましょう。
読者はぼうっとただの読者ではない!
何かの専門家の筈だし、こういう事得意、これなら出来る。
これ詳しい、ていう人がいっぱいいる筈だとサイトの運営チームも発言していました。

みんなで、もしかしてものすごく質の高い、
だからビジネスとしては成り立たないような
素晴らしい展開が案外できたりしてしまう、という発言もありました。これはかなり真実かも知れないです。
ともかくも、そうじゃない理屈はない...

どうして日本だけ?英語とスペイン語対応して下さい、
と実は言われています。誰からって、スペイン語圏の人から。
...手がまわらないの。
やるべきかも知れないのだけど。
私の今書いている本も翻訳して出して欲しいと言われています。
とんでもないの、まだ、まず日本語ですら出てもいないし。
けれどもこうした意見は、何か啓発されますね。
視野が広がります。
フラメンコはもはや国際的に根強いファンと練習生がいるのだから
大同団結できますね。

フラメンコ・オーレだし、行動する新サイトだし、
読者がもっと積極的になって来たら
サイト・コンテンツのスーパーバイザーとしてはアルバ公爵夫人のところへ賛助のお願いくらいには行こうかしらん....?シギリージャ上手に踊れたんだし、お褒めの言葉も頂戴したんだし、あの時の私ですが、て。
どうかしらね....!

●2001年12月19日(水)

【アカデミー秘話―前半】

 この所色々と感慨深い事が多い。
昨日のつれづれにも書きましたけれどアカデミーの成長は私の当初の予想からどんどん外に広がりつつあります。
試験的に5人とか6人くらいの全くの始めての人を教えてみたいな、というのが
うちのアカデミーの始まりだった事は生徒は知っていることですよね?
それまでは教室を持っている既に先生となっている人とか、プロとして活躍している人の振り付けや、特殊なレッスンしかしていなかったので、全くの素人というレベルは見ていませんでした。

でも、何年やっている人でもとても悪い癖がついてしまっている人が多かったので、始めて習う人に基礎から正しく指導するとどんな風に近道できるか試してみたかったのです。
 
 結論から言うと、5人とか6人なんてものではなくてどっと人が詰めかけてもう、見学の人が入り口から入れない。それでお玄関からのぞいてやっと見ている、というくらいにぎっしりになっても、まだ見学者が入会を即決するような状態でした。今でも一体あれはなんだったのだろう、どうしてだろう、と話しては不思議がっています。小さくてぱっとしないが、うわさのおいしいお店に群がる心理と通じるものがあったのかも知れないですね。

実際、この頃時間借りしていたスタジオはひどいものでしたよ。
七坪とか八坪しかなかったのですから。
(そこに人がぎっしり!)
仮にテストとしてやってみたいと思っただけでしたし、そんなに人気になるなんて思ってもみなかったのです。
入門クラスだけでも、あんまり入会するので夕方から夜に毎日3クラスずつ作らないといけなくなりました。
さまざまな雑誌や新聞から取材にやって来ました。「どうして人がこんなに小さくておしゃれでもないスタジオに入会するのかわからないんです」と私が答えると、「いや、僕はわかるような気がしますよ」というお返事が決まって返ってきたものでした。???

 リクルートでは、上の方の人までうちのアカデミーに関心を寄せていたと聞いています。スペインからわざわざ教えに来てどういう採算があるのだろうかどんな目的があるのか、どういう経営理念があるのか、という質問が渦巻いていたらしいです。
そして....ついにインタビューをお受けしたのよ。非公式でしたけど。

...笑ってしまうな。あの時の事を思い出す度に。
だってこの質問を受けて
「いえ、なんの採算もなく、経営の理念もありません」と正直に答えると、あちらはびっくりしてしばらく言葉が出ないみたいでした。
では目的は何か、と次ぎに来ましたね、大概は。
「きちんと教えると上手くなるかどうか知りたくて...」
やっぱり相手はびっくりしてしまうの。
これって理由として薄弱かしらね。

明日でこのHPも消滅してしまうので、この続きを是非、書きたいです。
みなさん明日もクリックしてくださいね。おやすみなさい。

●2001年12月18日(火)

【ゲストのメールから......】


ここ数日、イベリア半島にはすごい寒波が来ている。
カタルーニャ地方などは、ものすごい吹雪だ。
バルセロ―ナってすごく寒いんだ!と今更ながらに驚く。

 北の方も零下何度、あまりの電気消費で供給が四日もストップしているという地方まで画面に映し出された。人々が古風なロウソクを手に薄闇の中を歩いていた。
 見る方はなんだかロマンチックだな、という感想を持ってしまうが自分がそういう憂き目に遭ったらそうは言っていられないだろう。

 セビージャも気鬱になるくらいに寒い。
どうしちゃったのかしらと言うくらいの寒さだ。
おまけに空はかき曇り、窓から見上げる気配のなんとまあ、寒寒と厳しい事か。氷雨まで降っていて毎日心楽しくない。

心楽しくないまた昨日と同じ憂鬱な天気で始まった朝1番に、
ゲストブックで先日質問の方からメールが届いたという知らせ。
これが目を通してみると、だんだん氷雨が止んでしまうような意外な驚きに充ちていた。
鷺沼のあの晩のあなた達を見て、是非、子供を入会させたいと思ったのですってよ。あんなに女性が少なかった夜だったのに見初められたらしいです。

あの、パーティの余興というか、ひやかしというか、お茶目というか、最後のトドメというか、みんなして駅前に繰り出し(隣のイタリアンレストランに二次会で攻め入ろうとしたのに貸切で入れてもらえなかったフラストレーションが、こういう形になったのでした)
「鷺沼派出所」のまじめな看板を尻目に、「本官」が逮捕に来るまでにセビジャーナの何番まで踊れるか、の使命を果たしに行ったのでした。12/8の晩です。

寒かったし、いざお外に出ると当たり前だがスペインじゃなかった。

で、真面目な雰囲気に満ちており、おや、これはやっぱり勝手が違う、と思った友繁先生はだんだん、気が乗らなくなる.....

ね、やっぱりやめてその辺でちょっと乾杯して帰りましょう?
やけに分別臭くなってみたが、意外や意外、初級生を中心にホンシンする気配なし。....全くなし。

 駅にたどり着くと、もう先刻から待ちに入っている子達が足踏み状態。
止めにしようかと言っても
「えー!?せっかくここまで来て止めるんですか?」
思いがけない答えが返って来るではないですか!!
すごいな、スペイン人みたい!
スペインの雰囲気なくしてこうなんだから、本場のスペイン人を凌ぐかもしれない!と感動。
 そこへわらわらと改札を出て来た人々の怪しむことしきり。
なんだ、なんだ、この正装の女性達は?
何かやるのか?やるなら帰らないぞ。
人品いやしからぬおじ様達、塾帰り?の男の子達、みんなして踏みとどまって
じっと待ってる。

やや!、退却ままならぬ展開になって来た!
状況判断は正確に!

真面目なPUBLICOはじっと立ち止まったまま。
次ぎの電車で降りたと思しき人達までわらわらわら....
向こうのバスターミナルから車掌さんも降りて、じいっーーー!

よおし!行くか!!!

....で、始まっちゃったのでした。

 本官は逮捕に来なかったし、バスに一端乗った人々も降りて来て取り囲むし、みんなが楽しそうになったところで引き際も鮮やかに乾杯を目指して駅向こうに行く私達。
真面目な鷺沼市民の皆さんが追いすがって握手、激励!賞賛の数々。
へえーーー!凄い!デイスカバージャパンだな!

 とってもきちんとした、アタッシュケースを抱えたどこかの年配の男性が走り寄って来て激励してくれたので、本当に驚いてしまいました。
まあ、こういう男性もフラメンコがお好き?
なんだかとってもキュートでしたね、この方。
うまく言えないですけどね、多分、フラメンコとうんと遠い日常に生きている人という印象でしたね。
公演に自発的に行くという発想もしない別の世界に生きている何かのビジネスの専門家風でした。

でもとっても純情な風情で、実は少し心が動かされました。

何ていうのかな、人の素直で純情な感情の発露に触れるのは感動的ですよね。寒い晩の、意外な場面で、見知らぬ人のこういう気持ちに触れるというのは
思いがけなかったですからね。
 あれは良い事をしましたね。私達の経験としても、パーティの成功のそのまたご褒美としても。
もっとやるべきね。ただ、次回は本官につかまるかもね。うんと嫌な思いをしないとも限らない。

けれども自分の生徒を見直す良い機会でした。

たどり着いた二次会で、入り切れなかった道路に溢れた子達が、ここでも踊り出して、堅気な鷺沼の主婦連に囲まれていたのですから...。
ああいう気持ちというか、度胸は大事です。踊りを覚えたてで嬉しくて仕方ない気持ちがよく表れている。微笑ましい。

帰りがけに総勢でパルマ、ハレオ、歌、の実践が出来たのも大変良かった。
歩きながらのああいう集団は、セビージャでよくある風景ですよ。

それにしても、歌とハレオのクラスはまだほんの3回くらいなのに、みんなよく出来る事ね!感心してしまいました。
ちゃんと前に習ったのも応用して、なかなか頼もしい!
ものになるかも。
踊りよりうまいくらいだ。

最近、初級生の情熱と、まだ入ったばかりの2ヶ月くらいの入門生の真面目で熱心な事と言ったら目を見張るばかりです。すごいわ。スペイン人に負けないかもよ。本当に。
私の次ぎの帰国までに必ず上達しているものね。
地方から苦労して通っている集中生も、とても上達しています。
本当にこういう展開は、私は予想していなかったです。
とても嬉しく思っています。アカデミーの記念日として最高の意外性でした。
頑張ってね!

●2001年12月16日(日)

【ごたごた三本立て】


昨日はオリンピック娘が、スペイン全土選手権大会の予備選抜大会に出掛けて行った。
もう、この辺でややこしくて分らなくなる。
なんでもこの大会で良い記録を出さないと来年、大変なのだそうだ。
夏前にバルセロ―ナに遠征しないといけないけれど、出してもらえなくなるらしい。
でも、年中、重要な大会に出ているからこっちは、麻痺してしまっている。なんだかんだ言っていっつも1番だから応援しなくても平気だとタカをくくっている嫌いがある。
前の晩
「ママ、明日、見に来る?」
ぼそりと何気なく聞く。
仕事中なので上の空で「行かない」
と答える。
下の娘が「本当は来てほしいんだと思うな...」とチェックを入れてはっとする。え!?何?明日?...何時?
朝の8時なんてぞっとしてしまう。大会って、夜まで続く一日がかりなのだ。
私はスポーツ観戦、好きじゃないのだ。

「どうしても来て欲しいって言ったら絶対に行く!」
に訂正。来なくていいと別にひがんだ様子もなくきっぱり言うのでお言葉に甘えさせてもらう。....ホント、薄情な母親なんだけど。
当日の出掛けに薄闇の中でしっかり抱きしめてやるだけ。

これが男性だったら相当ないかさましだな、とちらと思う。

夜帰って来て「どうだった?」と聞くと「うん、良かった!」
機嫌よく、たったのこれしか言わない。

1931年からの11才200メートル背泳ぎのレコードをこの大会で更新した、ていうコメントは後になってから別の人から聞く。

へえー、凄い!と驚いても本人は肩をちょっとすくめてにっこりするだけ。
スポーツタイプのさっぱりした良い性格なのだ。これだけは感心する。素っ気無いけれど小さい子供なんかにはものすごく忍耐があって優しいのだ。これが私には、どんな記録より嬉しい気がする。但し優しいのは自分の妹以外。こういう薄情さは姉妹としてはまあ、普通のあり方だから仕方ないのかしら?

このシーズンになると街には毎年、違うデザインの電球のクリスマス飾りが数メートル置きに果てしなく続く。道路の上に道の両脇を支えにしてトナカイとかベルとかが電球で作られるのだ。その年の定型デザインが延延と続く。
市が飾り付ける。
本当に美しい。
こういう事にはとてもマメで感心する。全体的なデザインに対するセンスと統一のスペイン人の趣味の良さというのは、日本人にははるかに及ばない。
日本の公務員よりスペイン人の公務員のがずっとアートに造詣が深い。

友達のバレエ教授から電話があって非難ごうごうだ。
ここの学校でフラメンコを担当してくれと言われているのに断り続けている。
日本から帰っても連絡も入れない。
なのに生徒のカルメンの衣装だけは相談に乗って欲しいと頼む。
(向こうからかかった電話の別の用事なのにこの厚顔!)
来週スケジュールを空けて一緒に発注に行ってくれるという。
そりゃあ、カルメンと言ったらスペインで作るより本場はない。
そしてバレエの専門家にして、この手の衣装の歴史公証のできる彼女のアドバイス付きという贅沢はそう簡単に手にいれられるものではない。
(皆さん、パリ―ジョだけですね、後は!他は全部超一流だ)

 来年のコンサートにアルバ公爵夫人の寄付を取りつけた、という彼女だ。
へえ、凄い!行動力にかけては右に出る者なし。私なんかは完敗だ。

そう言えば私も、アルバ公爵夫人の御前公演でシギリージャを踊った事がある。あのゴヤの絵に出てくる公爵夫人から何代か下った子孫で、名前も同じカジェターノという。お城はセビージャのコルテ・イングレスデパートのすぐ傍にある。外観はただの家みたいなのでちょっと見には気がつかない。
スペインのお屋敷の特徴で、門を入ってからあまりの広大さに驚く仕掛けになっている。この公爵夫人はフラメンコも習っていた事があるのだ。

さてと、つれづれの更新をさぼっていたので本日は3本建になってしまった。
こんなものでは済まされない。いっぱい話題があるけれど、序序に行きます。
みんなも暮れだ、忘年会だとせわせわしていて集中レッスンの内容を忘れてしまわないようにね。
今回はテクニカ中心の復習型プログラムでしたが、3月は気合入れますよ。
スタジオコンサートやります。カラコレスなど踊り込み、どうぞ。参加自由。

上級クラスに出てもいいんですか?という初級の発言もあった事だし、今後下克上もあるかも知れない。私はこういうの奨励するし、内外の壁、上下の差、一切取り払ってあるので、精進の道は等しくみんなのものです。

http://www.flamencoole.com/

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