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2002年05月のセビリア発信・つれづれ草
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●2002年05月31日(金)

カデイス..アレグリアスの本場


 昨日はあのフラメンコの曲で名高いアレグリリアスの発祥地、カデイス県に新体操と舞踊のシンポジウムがあって出かけました。
こちらに留学中のバレリーナを楽しい道連れにして参加。

 セビリアからカデイスまで車で一時間強です。
 私って、こんな僅かの間もじっと座っていられなくて色んな姿勢に取り直したり柔軟しちゃったりして片時もじっとしていないらしい。
高速の料金所で係員が目を丸くしていたって後で連れに揶揄されてしまいました。そう言えばいっつも何かやっていると言われる。家でも踊ってばかりいるって子供があきれるし、考えて見ると習い性になってしまってます。キッチンでもプリエしたりパルマでびしばしなんか考えているかも知れない。
 みんなもこれ、おやんなさい。時間がないとお嘆きの方は会社でもわかりにくい、見破られにくいエクササイズを是非工夫してみて。私がよくやる座っている時の腹筋なんていいかもしれないです。机の中で脚を90度で保っていたって誰にもわからないし。PCたたいていたってできる。退社までに体作りが終わっているメニュー。

 ところでカディス。昨日は晴れていたけれど暑くなく、快い海風のために海辺は寝そべっていてもじりじり焼かれるような熱さはなかったです。
実はちょっと寝そべったのです。お仕事ちゃんと終わってからね。何しろ夜の九時過ぎでもまだ日が高いですから。

海にも入ってしまった。ものすごくきれいな海岸線がどこまでも続いていて人がほとんどいないんですもの。黙って素通りはできない。
南スペインのいいところは、特にセビージャは海まで一時間くらいでいつでも行けること。そしてどこの海岸も人がいない。ポルトガルも近い。車ですぐに思い立てば期待がかなえられる。渋滞もないから午後に思いついてさっと海で楽しんでまたさっと帰れます。地中海も大西洋も思いのまま。

 カディスの県立体育館は大変に設備が整っていて、海の目の前に建っています。どうもこういうものに関してはセビージャよりカディスの方が熱心な気がします。新体操も熱心なようだし。選手達は一応バレエ・トレーニングをみんなこなすのね。これはスケートもそうだし、とにかくバレエというのはどの分野にも浸透している。けれど選手と舞踊家の違いはやっぱりあっちの練習のが苛烈な気がする。芸の優劣ではないですよ。それは別の問題ですから。

新体操はまた、色んな小道具を駆使するからこういうものの個別の練習もしないといけないし、とにかく時間が長いですね。みんなよく頑張ってます。

 なんにつけてもきちんとやろうとするとものすごい時間が必要ですよね。
かけようと思えば一日でも足りない。
モーリス・ベジャールのところのソロダンサーが言っていたけれど、普段のレッスンの他にジムで二時間くらい鍛えるって。
そうやって一日訓練し尽くした後で、リラクゼーションとしてのマシントレーニングをするっていうのが科学的らしい。昔、見たことがあるのだけど、拷問の器械みたいに脚から弓なりに吊り下げられるんです。
でも、あれ、是非私も欲しくって。
そうして一日レッスンしたらこうもりみたいにぶら下がっていたいな、て。
家族はドアを開けるなり驚く!
楽しい....!!!

●2002年05月28日(火)

アスリート系!?


 日本の読み物で盛んに出て来る「アスリートには欠かせない」とか、
アスリート系の何々...とか、果てはアスリート系飲料、という、このアスリートって何だろうって思っていた。

もう、当然!ていう感じにどこにでも注釈なしで出て来るので知らない事にほとんど後ろめたく感じないといけないのかな、と思った程だ。
ロイシンやアルギニンや炭酸カルシウムや、何かの栄養素のことなのかなぁ、それとも神経系統とか、そっちの部類のことなのかなぁ....

そしてついに、ついに、Athleteって字を発見して、なによぉ!て呆れてしまったのだ。それならそうと最初からそう書いてよね!こぉんな平べったいカタカナで書いてあって、あの、Athlete の事かと分かると思います?上智の英語科出たってわかんないですよ、こんなのは!!(...みんな知っていて私だけだったりして/悪寒)

腹立たしくなってしまった。「顧客のニーズに応えた」の、あの嫌らしい「ニーズ」が出て来た時と同じくらいに腹立たしい。
「ドラスチックな対応」と同列に親爺臭くてダサイぞ。(←こおんな日本語を平気で乱射しておいてこういう怒りって、矛盾してません?あはは。)

何で選手って書かないのよ。競技系とか、まだこっちのがまし。きりっとしていていいじゃないのこの日本語。どこが悪い?
なんだ、アスリートって!!!...訴えるぞ。

メイジ.コー.ジェイピー スラッシュ ザバス のホームページ見てみて。この数ある商品の不思議な説明見て、自分にびったりの物を見つけられる聡明な人、フラメンコ関係でいる?
だからどれよ、私が買うのは!と過激になりません?
もっとちゃんと能書き書いて欲しいな。

でも、こういうの飲むのは危険かも。過剰に摂取すると確か余りは体脂肪になるんじゃなかったかしらん...違う?
今度暇を見て確認してみよう、ここのところのちらっと浮かんだ危惧を。
アスリート系の私としてはね!!!!

●2002年05月27日(月)

有酸素テクニカについて


数年前から解剖学も少しずつ勉強しだして、この春からは臨床スポーツ
医学というのもちょっと勉強し始めました。ほんの荒筋だけですけれど。

 筋トレとかレジスタンス運動だとかってまた例によって日本では大騒ぎしているけれど本当のところはどうなのかと、色々思うところもあるので自分の経験に則して考えています。

 ダイエットというのは私は昔から反対で、ダンベル運動というのも理屈では確かにいいのかも知れないけれどあんな退屈なもの、とても続かないと思うのです。まして踊りをやろうなんて人がああいうものを我慢してできるとは思えない。できそうにないくらい魅力のないものはその原理がどんなに優れていても絵に描いたもちです。絶対に持続しない。
まるで取り柄のない退屈な男性のように恋人には不向き...!《まぁ、いいじゃないですか、日曜だしこのくらいの比喩も(?)》

 それで勉強して行くうちに、フラメンコはフラメンコの有酸素が工夫できるし、筋トレだって優れた振り付けの中からいくらでも同効果のものが生み出せると思いました。
 だっていくらいいって言われたって何かが流行する度に一日が26時間に増えてくれるわけではないし仕事は数年前に比べたら格段に厳しくなって来ているこの時代に、フラメンコもままならない人がジムだの水泳だの、ウオーキングだ、ジョギングだってやれると思います?
何か一つだって調整つかないじゃないですか。

色んなものをいっぱいかじり捨てて行かないで本当にやりたいものを研磨して行くというのがやっぱり聡明な選択だと思うのです。
私はダンベルに恨みはないですが、とても続かないな。体にいいものなんて他にいっぱいあるんだもの。持続こそ力です。持続してこそ意味あるものは、強烈な説得力がないとね。

..で、先月から仕入れた論理から実践に入って自分の体をモルモットにして成果を研究しています。
目に見えて効果があるので、これはやっぱり早く教えてあげるべきかな、て思いました。昨日もう集中スケジュールが出来上がって、まず有酸素から今回実践します。八月には筋トレと、それから
運動栄養学って日本では言うかしら?
前から気になっていたのですが、ダイエットではない栄養の補給とタイミングについてとか。
私は科学的な能書きは最小にしたい性格なのだけど(つまり論理ばっかりで実践しなくなるから)これだけは知っておこう!という最小の根拠はしっかり伝えておこうと思っています。
そろそろみんなもそういう時期にさしかかっていると思うの。
こういう事に気を回せるゆとりと頭もできてきているだろう、て。そうしないと自己流に走って間違う生徒が出てきてしまうから。

 私が書かないから色んなフラメンコ本に生徒が走るし、私が教えなければ巷に溢れるダイエット本とか筋トレ、エアロビ、そういうのに飛びつく。とりあえず本は書いたから、後者を七月からやろうと思います。

この前のつれづれで間違って三時間とアナウンスしてしまいましたが、
7/4:8−9
7/5:7−8
7/11:7:30−9:30

以上の四時間になりました。これで私なしでも自立してきちんとやれるようになると思います。
この表を作成している段階でもう、マネージャーとか事務局の何人かとかが役得で目をつけてすっかり出る気で張り切っているので、クラスは速やかに申し込まないとアカデミー生だからと言って外部の人より優先にはしません。
いつもそれで〆きりの後に泣きつくけれど、定員は定員だから今度こそきちんとしてね。
週末までにはアップします。

●2002年05月24日(金)

集中プログラム


なんだかマル一日かかってやっとプログラム草案を作った。
どうしていつもこんなに大変なのかと思ってしまう。
八回くらい書き直しを余儀なくされた。

 HPにアップされる一覧表は、勿論私は打ち込みができない。
雛型がちゃんとあるから今度こそ入れてみようとしたのだけど全36時間のコースのたったの三行で辟易としてしまった。

 じゃ、内部と自分用の(フォントが大きい)一覧雛型に入れて検討しようとしたら、こっちもできなかった。パソコンはインストールし直したのでなんだか機能が前と違ってなんにもうまくできない。
これらがちゃんと校正されて、検討されて正しくアップされるまでに四人か五人の私よりモア・インテリジェントの事務局やSEやマネージャーの検認が必要だ。

 今回の目玉は、有酸素運動のテクニカを工夫したことだ。
この運動をただの運動としてではなく、フラメンコのテクニカの中で役に立つ物で構成してみた。時間のない毎日、余計なことをしている暇はない。バレエだってフラメンコ用だし、有酸素だってフラメンコの物から、正しい自習がちゃんと自信を持ってやれるようになるには、始めにインストラクターにチェックしてもらわないといけない。柔軟だってやたらとやればいいわけではない。システマチックにフラメンコ用に無駄なくやるための基本をまずここいらでしっかり勉強してもらおうと考えた。7/4木8−9,7/5金7:30−9:30の三時間を当てる。なるべく仕事場からでも駆けつけられるように秋葉原で設定したので、今から気を入れて参加調整して欲しい。

 振り付け曲には、ソロンゴ・ヒターノとソレア・ポル・ブレリアを取り上げた。ソロンゴについては今度出版される本に詳しく書いたつもりだが、これはグラン・アントニオのプログラムに必ずあった叙情的な素晴らしい曲で、ガルシア・ロルカの官能的な詩でドラマチックに構成されている。踊り手がひっそりと登場してこの呪文のような怪しい歌を歌い上げるのだ。本当に素晴らしい、フラメンコの真髄を認識させてくれる、古風な旋律なのだ。これは女が歌わないと意味がないのだ。それも本物の小娘でない女でないといけない。ここがフラメンコの魅力だ。
もう、スペインでもこの曲を分かっている熟練の踊り手は少ない。まして今の若手は誰も知らないに違いない。惜しい事だ。古典的とも言うべきフラメンコの黄金時代の曲はちゃんと勉強しないと。

...これと対極を成すのがソレア・ポル・ブレリアだ。もう、めちゃくちゃにカッコいい構成で鉄火に決めたい。技術的にむずかしくはしない。地味派手という手法なので初級生でも参加してもいいです。ソロンゴもね。
年数を行ってないからカッコ悪い踊りをやらなくてはいけない、という訳ではない。はじめっから最終目的に近いものに何度も挑戦するべきだ。

基本テクニカはきちんと勉強するけれど、曲ははなからカッコ良くってアイレに満ちたものをやるべきなのだ。そうしないと人生の残り時間が全然足りない。
フラメンコは奥が深いけれど、そんなにいつまでもまともに踊れないものではないのだ。いつまでもできないのは、稽古方法が悪いからに他ならない。さっさと正しいやり方を習って身につけ、大ばく進しましょう?
ああ、これがやりたかった!!!そう言われるように頑張るわ、私も。

●2002年05月23日(木)

 ネイティブスピーカー


 上の娘が明日はテストがあるとか言って歴史の教科書を暗記していた。
こういう一夜づけみたいな暗記ものになると最近とみにすごいのだ。
どうすごいかって、生粋のスペイン人になってしまうのだ。

ほら、やりませんでした?私達だって。教科書をざーーっと大声で読んで、うっと違った、なんとかだ。バカね!誰それよ!などと自分を叱責しながら立て板に水のごとくに暗記して行く。
あれのスペイン語版を、この11才の娘がやるわけです。あとから生まれてきたくせに私なんてこのスペイン語力、全然かなわないな、と感嘆しますね。

地理とか人体とかの専門用語をべらべら言いながら即座に暗記して行くのって、とてもかなわないです。静動脈はどうしたとか、消化器系は何と何と何で..べらべら定義して行く。
中央のなんとか山脈は河川の何と何と何が通って、これをスペインの三大河川と言い....大西洋には何と何が流れ込む。なんていうのを耳にとどめきれない分量で、そう、まるで河川の氾濫のような猛スピードでべらべら。

 ねぇ、そんなに早くて頭に入る?と聞くと、もう全部入った!と答える。私は全然拾えないでいるというのに。

 今更ながらですが、どうしてネイティブスピーカーに勝てないだろうか。

昔、この子がまだ小さい頃に、学校に上がったら一緒に教科書をおさらいして各分野のボキャブラリーをもっと確立させよう!と楽しみにしていたのに、あっさり置いて行かれてしまった。
かろうじてついて行けるのは歴史関係の暗記だけで、きっともうこの砦もすぐ壊されてしまいそうだ。

 さて、根性入れて一緒の教科書をちゃんと勉強すると真の意味での全ての教育過程を全部正しく通過して、ものすごい語学力がつくんでしょうね。
ここが思案のしどころで、まだ間に合う。やろうかな.....
あの苦手の化学や物理や数学をスペイン語でやり直す。
なかなか乙なものかもしれないですよ。試験がないってところが特に。
これは考えてみる余地がありますよね。....と言いながら今度からスペイン語のアップを娘がやってくれたら楽、なんて邪心が起きたりしている私です。

●2002年05月22日(水)

Gracias a la vida..♪


文字化け論争で大変だった今日の余暇。
余暇と呼べるような時間あったかな?ですが....

文字が化けるのはサーバーのせいだというのと、いや、CGIのせいだ、という意見を何にもわからない私が傍聴して、(傍受して?)ふーーーん、なんて考えて解決できるわけないんですが、最近とみにこの方面の知識が増大しつつある発展途上国の私です。

どう増大したかというと、ずばり「インターネットはめんどくさい!」
コンピューター、必要悪。
ウイルスうっとおしい!
ノートン、「有効です」ったってまだ信用できない。

まともな大事な書物、保存しておく気になれないですよ。いつ何時どうなるかと思うと。バックアップ取れって言うけど、めんどくさい!
まるで金庫に入れても入れてもまだ不安な臆病成金にでもなった気分。このバックアップ習慣ていうのが。
宵越しの...という見栄っ張りの私はこんなものちまちまバックなんか取って安堵の溜息なんか、ついているの嫌だ。パソコンって性分に合わない!そのうち止めたい。

でも生徒はやっぱり毎日ここにアクセスすると私が身近に感じられるっておだてるし、参考になる、自習が楽しい、目に見えて上達して来た、なんて言われるとうちみたいなインターナショナルなスクールはやっぱりこれなしでは淋しいかも知れない...と思いとどまる。

 今日は鬼のようになって稽古してしまって、なんていうか足腰立たない。朝からすごい勢いでした。そういう日ってあるのですよ。ものすごく頑張れる情熱の日というのが。めくるめく向上心と息もできないような舞踊への期待と希望!
今日は筋肉の調子がものすごく良かった!
昨日よりアンデオールだったし、バランスがすごく良くって嬉しくなってしまったのだ。バレエだけで三時間もやってしまった。
フラメンコは何をか言わんや。
柔軟と水泳、ジムに行って機械でも鍛えたし、鉄アレイ振りまわして最後はサイボーグに変身するかと期待してしまった。あはは...

子供の頃、年中朝礼で倒れていたのにねぇ.....人生は素晴らしい

Gracias a la vida 
Que me ha dado tanto...そんな気持ちよ。

●2002年05月21日(火)

 夏の集中レッスン前期−7/5金〜13土


 せっかく繋ぎのいい飛行機を見つけて日程もばっちり押さえることができたのに、昨日は東京のマネージャーからワールド・カップにもろにかかるからダメだ来るな、とクレームがついた。

横浜方面は電車やその他に規制が出るし、生徒も来れなくなったりして集中の始まりの28,29,30日がごたごたに乱れる危険大だと言われてしまった。
おお、それは大変......とは言え、いきなり変更と言われてもJALなんかはロンドンで6時間も待つだなんて言うのだもの。なんていう組み方?
二時間以上待てない!できたら一時間以内のトランジットでないと嫌なのだ。ヨーロッパの空港はどこもみんな自分の家のように精通しているからヒースローのようなめちゃくちゃに分かりにくいところでも20分で乗換えられる。空港の職員にも知った顔が認められるくらいだ。
まあ、またご旅行ですか?なんて声をかけられる事もあるくらい.....

飛行機常習犯の私は、もうここ近年は後部でバーレッスン全部やってしまうくらいに厚顔無恥になれた!
Strech!eh?なんて人に言われても、そうなの...てにっこりしてへいちゃら。これをやって、座席で腹筋までやると降りた時の快適さといったらないのだ。まるで乗らなかったみたいに元気。

ただし、いつものように豪快にのびのびとは行かないから、狭いところでちまちましてまでやりたくない!て気持ちに市民権をやってしまうともうダメだ。なんにもやらないブロイラーに成り果てる。降りた時にはぐったりへろへろ。
だれ犬根性のツケはきっちり払わされる運命だ。プロの踊り手としての意識も少し傷つく。人知れずに.....

 横道にそれてしまいましたが、集中レッスンの日程を発表しなおさせていただきます。ワールドカップのせいで1週間ずれまして、7/5金〜13土です。
木曜に到着なので、夜、元気いっぱいだったら(ていうか睡魔に襲われなければ)上級クラスに乱入して活入れます!いつまでたっても階段がしーーんとしていたらさすがに当日はダメだったか、とお許しいただいていつも通りにレッスンしてください。

最近は筋トレもめざましく、更に強固な私です。
もっとうまくなるぞ!!!!と燃えています!

すごくカッコいいポル・ブレリアを振付けたいな、と思っているところです。昨日サビーカスを聴いていて思ったのですが、サンブラもいいですよね。ダンサ・モーラってクラシコ気分で持っているといいですよ。有酸素運動として役立つ。もうしびれるくらいに素敵だし。衣装ももし踊るならデザインしてあげます。すーーーごく素敵な踊りなの。初級生でも受けていいですよ。上体テクニカの代用になるし。これ、テクニカの時間にちょっと一振り入れてみましょう?みんなが気に入ったら八月に振り付けとして徹底的にやりましょう。曲は素晴らしいです。私は子供の頃、これを聴いていつも胸を熱くしていました。
明日からプログラムを組み始めます。週末には発表したいです。しばしお待ちを!

●2002年05月17日(金)

やんごとなくない悩み


今日はパストーラの結婚式はあるし、朝は九時から予定がびっしりだ。
タイトもタイト、ぎっしぎしの日は気をつけていないと何か飛ばしてしまう。
 みなさん、どうしても今日は披露宴に行きたくないので実況中継できないです。
いや、行きたくないというのとは違う。
行きたいけれどフラメンコ関係の披露宴って、余計な奴(と、敢えて言ってしまう)が帰ってやっと内輪になれて、すーーばらしく素敵な環境が整って、さ、言ってみようか!てなるのが大抵午前四時を回ってからなんです。ものすごく良くなるのは朝の七時くらいかな....出ないでおいて一晩ぐっすり寝て、早起きし、ジョギングスタイルの朝になってから参加したい、ていうのが本音です。それに今日は二つのイベントがあるので、夫婦で別々のものに顔出ししないといけない。夜会用のドレスでエスコートなしで一人で朝帰りって、イヤだな...。

 先週は歌い手のホアキン・べラスコの一人娘の結婚式と披露宴に七時間も出てまだフラメンコにならなかったので(オーケストラとダンスまでしか漕ぎ着けていなかった)疲労困憊。毎週毎週は嫌になってしまう。この土日も派手なパーティが詰まっていて、家でゆっくりしたいなぁーーーーーという心境。
ご馳走もイヤ。茶そばかなんか食べたい!

 とは言え、ホアキン・べラスコのお嬢さん、花嫁は私のスペイン生活で初めて見るもう、非のうちどころのないようなものすごい美人で嬉しかったですけど。古代ローマ物の映画に出て来るような美女でした。いつも期待外れの子供達はきれいなお嫁さんをやっと見れて大喜びでした。やれやれ....

 ホセ・ガルバンはカトリックではなく、なんとエホバの証人ですから娘のパストーラも教会でお式をやりません。市役所で午後七時からということなので
うんとめかしこんで、派手な印象をちゃんと関係者に残して、「出席した」アリバイを植え付けて来ます。それにもしかしてウエデイングドレスだけは着ているかもしれない晴れの日のパストーラを見たいし、お祝いも言いたいし...。これなら二時間でずらかれそうだし....。ほんと、5時間以内で終わってくれるのならどんなに嬉しいか知れないです。
本物のジプシーの結婚式は三日三晩続くのですから、これくらいでもちょろい方なんですが。

 明日のご祝儀はくれぐれもパストーラ本人に渡してくれって、友繁から念を押されています。身内でも本人に渡らなくなってしまう可能性が高いのですって!なんて事でしょうね!カリブ海にハネムーンだそうだからちゃんと花嫁さんに渡さないとね。役立てていただくために。

 ああ、何着て行こう...先週はシルク・オーガンディのイブニングで出かけたら家を出るまでは別人のようにカッコ良かったのに、車から降りるときには少しシワっぽくなり、七時間後には始めと同じドレスに見えないくらいに無残になってました。
シルクって無情。
王家の貴婦人達はどうしているんでしょう、こんなにシワになってしまうというのに。シルクデシンとかシャンタンだってしわくちゃになると思うんだけど。やっぱりあれでしょうか、いとやんごとなききわには、のお姫様達は座り方もふんわりしていてシワなんかにはならないのかしらん...

明日は自分で運転して行くから、降りる時にはタイトのスリットがもっと破けていたり、共布のおしゃれなヒールがアクセルの角度ですりむけていたり....? 強烈な出席アリバイだけが参会者には鮮やかに.....とか。

●2002年05月16日(木)

怯える出版事業部奮闘の日々


 こっちはこっちで仕事を山のように抱えていて大変だけれど、日本の方でも本の発送班と校正念押し班とHPアップ担当と、総括監督とでごたごたになっている。
 みんなから報告メールが全部にわたって来る。
こういう人が絶対にいると思います。
こういう対策にしておきませんか?
こういうケースが出たらどうしよう...などなど。

私はうへぇーーー!やめれば良かった....などと思わなくはない。いや、はっきり言ってまだこの先こんなにある?ていう気持ちだ。
悪い人はこういう本は買うのよしましょうよ、という文まで入れてみたりしてもう、ジョークのようだ。

申し込みの用紙を出す前に絶対に読んで!と言ってくどくど説得するのだ。性格判断テストも出しちゃえば?て、笑いそう。

しかし問い合わせというよりは嫌がらせなんじゃないかというような問い合わせメールを一時間に一人で13通も出す人がいるのだ。
つい、この間のことだ。
こうなると性善説を信じられなくなると思いません?

みんなは教室選びだの、教師の不満をぶちまけるけれど、習う方も最近はものすごいのが時々まちがってやってきます。

私は性格の悪い人だけは嫌だっていつも言っているのに。
踊りはいつの日かうまくなる可能性が必ずあるのだけど、性格の悪い人はいつまでたっても良くならないのです。踊りだけでも大変なので性格の矯正までは首を突っ込みたくないです。たかが踊りの教師の分際で僭越ですしね。

...と、あれこれ考えたり思い出したりしていて、
だから言ったじゃないですか、先生!!なんて、まだ送る前からナーバスになって親でもなければ子でもない、みたいなやり取りになったりしてもう、楽屋裏は大変。その、出版事業部の。
一年後にみんなして笑えるだろうか。それともこの件は禁句、みたいになるだろうか。
ああ、冒険者達!なぜレッスンだけでやめとかないの?...と。

掲示板で色々お知恵を拝借させていただきますね。思い付きがありましたらお願いします。少なくとも応援してくださるのは励みになります。...て言うか「おお、足が抜けなくなる!」みたいだったりして...。

 本の巻末におまけがあるんですけど、これがまたスタッフでさえ質問してくるんですよねぇ...会員権を付けてみたんです。カンテコンサートを企画しているし。でもこれの規定とかは事前にそんなに洗い出しができない。HPに都度アップして行く方向で柔軟性を持たせています。これがまた物議をかもしそうですが、何かおまけがつけたかったのよ、わかるでしょう?

持っただけで嬉しくなるような素晴らしいイラストの表紙だし、目次を見ただけでうまくなりそうでわくわくするし、読めば元気が湧いてきて、会員権まで着いていたら、ヤッホー!...て、喜ばせてみたくって、つい...
だからこの甘やかしの気持ちに塩をすり込んだりしないでね、お願いだわ。

 

●2002年05月15日(水)

私の稽古法

 今日はトナーの振り付けでものすごく冴えた足が出来てしまった。立て続けに30コンパスくらいとどまるところを知らず....て、いつもの事ですが、こうなると何をしたのか思い出せない。

その場で何十種類もの組み合わせで次々辿ってみる。
自然淘汰で残る足だけが真に価値ある振り付けだ、という考えなので、この根強く残るのをマークしておく。
翌日も自然にこのマークしたのが出てきたら、ストックしておく。
頭の中に入れておく。いつか取り出せるように。

何の事だかわかります?
私の振り付けの過程です。
始めに速度を決めて、曲を決めて、コンパスだけで過ごす時もあるし、ギター伴奏が入っているのにする時もあります。基本的にギタリストは邪魔なので使わない。ソロコンパス大好きだし。あれを弾いているオリジナルの本物のギタリストでも邪魔だから本人が弾いてくれると言っても嬉しくないです。

CDは嫌な顔一つしないで時間は守るし、いつまででも疲れを知らずに正確に付き合ってくれるしね。
...で、かけっぱなしでリピートにさえして、インスピレーションとして出て来たものだけで一時間くらい過ごします。時々三時間くらいの日も...
ほとんど止まらないで。
そのアドリブの中で光ったものだけを残すんです。

いつからこの稽古法でやっているかちょっと思い出せないです。夢想剣ていうのかしら?意図しないで出る剣法。あの感じのレッスンです。
唐突ですけど、フラメンコは武道に通じるものがあるという気がいつもしています。相手は勿論コンパスです。そうなの、コンパスとの戦い。(フラメンコを知らない方が読んでいるといけないので、コンパスとは、リズムのことです)
 ここ近年ずっとソレアばかり踊っているのだけど、やっぱりソレアはいい。本当に素晴らしい。フラメンコの何たるかが全部凝縮していますよね。血が燃えてしまうのはなんと言ってもブレリア、ソレアポルブレリアですが。
そうだ!次回の集中ではソロンゴやりましょう?ガルシア・ロルカの詩を踊り手が歌いながらソレア・ポル・ブレリアで踊るんです。
これ、全レベルにしようかしら。この間、初級でも出ていいのかって質問があったので。レベル分けするとみんな下目のクラスにかたまってしまってダメなんですもの。私、全部のレベルで振り分けしてあげます。

ソロンゴをちゃんと知っている教師ってなかなかいないですよ。
臆面もなく自慢してしまいますが、私のソロンゴは極めつけです。
エヘーーーン!乞う、ご期待です。もうすぐ発表しないとよね?
おお、早い!また集中かえ?

●2002年05月14日(火)

 セビジャーナ・デ・エレクトリシダ


 何の事かと言えば、国営電力会社の事だ。(セビージャ県だけではない筈)
それがどうしたのかというと、国営なんだから独占企業ですよね。
で、電気なんて当然生活に欠くべからざる物なのだから大勢の社員がいますよね。全国に支店とか支社とかいっぱいあって....

 それが、ここの社員は電気がタダだって聞いたのです。
 びっくりしてしまいました!
全員、タダって、なんていう国でしょうね。ここは資本主義国か、少なくともそれを標榜している先進国なんじゃないの?かなり疑問の余地はありますが、まぁ。
 だいたい国営の会社でこんなルーズが許されると思います?すごいですよね。
例えばこんな感じです。お父さんが電力会社に勤めている。するとここの家は毎月どんなにエア・コン使おうが電気代は払わない。それだけでは足りなくて、息子が録音スタジオを建てたとして、録音スタジオというのはあらゆる機器を山のように置いていますから当然、ものすごい電気代なんです。(良くは知らないのだけど私にも家族にその関係者がいますからなんとなくわかるんです、この辺の事情は。)で、このスタジオの電気もタダになるんですって。その上このお父さんは一族の面倒見がいいからいとこの経営するレストランなんかの電気も自分の名義にしてやる。
....国民から反感買われないのだろうかって?ここがスペインの不思議なところなんですが、そういう側の発想の前に、いいなぁ僕もあの会社に入ってそうなろう!という考えに傾く。

 ちょっと前に国家警察の最高幹部が麻薬組織と組んでいた(推理小説の世界ですよねぇ!)バンコクまで逃げたけれどついに捕まってしまった。ゾロゾロ出て来る余罪にはもう、桁がわからなくなるくらいの闇のビジネス。
国家警察ですよ。
これはただの警察ではないのです。フランコ独裁政権下には直属の秘密警察として大変な猛威を振るって銃殺や拷問をどんどんやってのけた。泣く子も黙るというかオシになってしまうくらいに怖い警察。
それが逮捕するべき組織の長になっていたって、警察官みんな失望しません?しないって言うのですよね。うまい汁吸ってたな!と羨望する。ただ捕まったのだけはまずかったじゃないか!て。僕だったらそこは....

やっぱりお天気のせいですかしらね。
謹厳礼直になりにくい、明るい陽気だからこうなってしまうのかしら。
それにしても限度っていうものがあると思うのですが.....

笑ってしまうのが銀行員が貯蓄を奨励しないで、お金を預けに行くたびにどんどんクライアントに嫉妬するって、ここだけですよね。日本で銀行の窓口が不機嫌になったりその金の出所は?なんて想像できないですものね。
 私の知り合いの銀行員は、仲間の誰それはこんなに貯金持っている!なんて聞きもしないのにべらべら喋るんですけど、いいのかなぁ....

●2002年05月12日(日)

6/28発売のフラメンコ専門書


 いよいよ一番みんなが恐れている部分に突入だ。
つまり、ネットの申し込みだ。

これが恐ろしくて仕方ないのだ。
やりたくない.....できれば。

なぜって通販が大好きのマニアは返品、クレーム、電話、フアックス攻撃を生甲斐にしている人までいるという。

今回のオーレ出版でネットの申し込みを利用するのは、本当に必然からなのだ。どこの通販もビジネスとして必然なのに違いないけれど、この本の場合は違う理由からだ。つまり一般書店には置かないし、アカデミー生でも集中レッスン生でもない人や、とっても遠くに住んでいる人、さまざまな理由で秋葉原にも鷺沼にも買いに来れない人でも、等しくこの本を手に入れるチャンスをあげたいというのがみんなの気持ちだ。
偽りなく、本当の気持ちなのだ。

そうするとネットを利用するしかない。
人手はなくはないけれど、みんなボランティアでそうしてあげたいからする人ばかりなので、そうしてあげたくないくらいに嫌な、悪意ある想像も予想もつかないくらいに悪質な誰かが申し込んで、さんざん問題を起こすようだったら嫌だな、怖いな、恐ろしいな、と思っている。

そんな人が一人もいないとは言いきれない。
その上、自分は当然の権利の主張をしているだけで、嫌な奴でも悪意があるわけでもないと信じているかもしれない。
自分はナイーブで繊細で感受性がとても強いと信じている人が世の中の大半であるように....

絶対に居るぞ!やめた方がいいですよ、というこの世界の専門家が大勢いたのに、性善説を信じることにして、申し込みの必要条件に「こう言う人は申し込まないでね宣言」をして、あえて勇気を出してみようということに決まった。
(もうじきアップされます。よろしく)

でも、もしもみんなの勇気や信頼や夢が踏みにじられるようなひどいことが起きたらすぐに停止させるし、二度と何も本は書かないです。
本はどうせ全部売れても赤字なのだし、ここのところをフラメンコ・オーレがフラメンコの正しい認識と知識の普及のために出資しているので、(だから適当に運営する、ではないですよ勿論)それを踏まえて、いいことだな、素晴らしいな、という前向きの賛同をしてくれる人にしか買っていただきたくないの。感謝してくれなくていいので、スタッフのみんながやめれば良かった、と沈むような結果だけにはしたくないと思うのです。お願いしますね。

何を怖がっているかと言われても答えようがないですが、時々とんでもない人が出現するのはアカデミーの問い合わせだけでもみんなで驚く事があるので、可能性は残念ながら認めないわけにいかないです。
さて、うまく行くかな........


●2002年05月11日(土)

スペインのパーティ
 

 スペインは基本的にビジネス・ランチとか、朝食会と称するビジネスの打ち合わせは、ない。特にアンダルシアは、接待というのは個人とか企業レベルではやらず、家族を巻き込んだ個人の家庭や家族のお祝い事にかこつけての招待に姿が変えられている。
 お食事によばれて行くわけだ。
行ったら、ほとんど丸一日覚悟を決めないとダメで、あの、ちょっとこの辺で....という風に二時間で抜け出したりしてはいけない。

一度生徒を連れて行ったら山の中でこれをやられてびっくりした事がある。つまり一時間くらいで失礼するつもりでした、と言われてオーマイゴット!デイオス・ミオ!どうしろって言うの?....日本人のことを忘れていたというか、たまげたというか、困ったというか、...下山して大変でした。

 海や山に別荘を持っている人は当たり前だから(自宅の他に一つ目の別荘まで無税とかそういう法律です)、みんな週末はそういうところに逃げ出して、ついでにお友達や企業の大事なクライアントも家族ごと招いて過ごす。そこからヨットに乗って違う県まで行ったり、別の山の別の人をみんなで突然たずねておどかしたりする。何十人もいっせいに車を連ねてたずねる。この大勢のうち、この家との知り合いは一人だけなのに....例えば。それでも嫌な顔をされたり断られるなんていう不興は絶対にここでは起こらない。まあ!いらっしゃい!!どうぞ、どうぞ!というのが普通だ。

がやがや、わいわい、子供やお年寄りや、一族のダウン症のいとことか、出戻りの遠縁のおばさんとか、あらゆる人が集ってざっかけないというか、みんな親戚というか、ごたまぜになりながら親睦を深めるのがスペイン流だ。

実は、こういう関係になっておかないと仕事は何一つうまく行かない。

 昔、まだ子供が生まれる前のある週末に、私は衣装を手直ししないといけなかったのでパーティに出なかった。友繁だけ出かけて行ったらけしからん!というので電話がかかって来てしまった。
「だって、明日の舞台で着る衣装がどうしても具合悪いのよ。衣装屋に持って行くといつになるかわからないから今、ミシンと格闘しているところなの、許して!」

どうしたかって?車で迎えが来てしまったのでした。そして私はミシンごと車に乗せられて彼らの待つ別荘にラチされて行きました。
ごちそうやフラメンコのフエルガのまっただ中で、ミシンが広げられ、フリルで溢れかえった衣装に埋もれて具合を直していた、という図でした。
時々、ごちそうに色目を使われ、みんなの宴に引っ張られてひと踊りしながら、まあ、この人達はなんてマメなのかしらと、呆れたものでした。ミシンと衣装もろとも誘拐するなんていう発想はさすがですよね。

これに慣れてしまうと日本に暮らすのは淋しいかもしれないですね。濃い味つけに慣れると薄口は薄情な感じで。
でも濃い口に慣れるまでは、それなりに大変だったかも.....

●2002年05月08日(水)

何色の気持ち?...



 アカデミー第一号の奨学生がこちらを遊学中なのはBBSでお知らせした。
 今度「遊学コーナー」でも作って楽しいスナップや本人の旅のメモなんかも載せたらどうかしらと考えてみた。

 今年の末までにアカデミーが潰れなければ(あはは...そういううわさは別にないんですけど)また、留学当たりくじが、抽選できる。
毎年続いたら大したものだと思うし、私の偏見で特定の人だけが選ばれるわけではない、この制度はくじ引きというところがいかにも軽くてさわやかだと思うし、留学した人の素直な声が反映しているページは、普通の人として興味深いかも知れない。

 連休明けの5/7はHPのアクセスがこの日だけで600近くあるのを彼女がめざとく見つけて私も驚いてしまった。わあ、どうしよう!なんか書かなきゃ!...スペイン語の更新していないし、罪悪感。
お休み明けなので一人で4回くらいのぞいているかもしれないですから、150人くらいですよ、大丈夫ですよ、なんて言ってもらってもあわててしまう。150だって大した数字ですものね.....

 オフィスではトップページの黄色が目立つので堂々と開けないらしい。
 私ももう黄色は飽きてしまった。
オーレに引っ越す前は毎月「その月の色」を選定していたくらいなのだから。春から夏にかけて違うトップにしたいな、とただでさえ更新の多いうちのページにまた仕事を増やしそうな発言をしてしまう。

みんなの環境を考えて白っぽいのにしたらいかにも無個性で、開けるとがっかりしてしまいますよね。この辺が難しいところです。
でも、奨学生の意見によるとつれづれ草なんかのピンクはとっても人目を引くのでオフィスでは開けられないらしいです。何色にでもできるんですけれど、このページはいつもピンクの気持ちでぴったりだから中々決心がつかない私です。うーーーーーーん....

●2002年05月06日(月)

夕べはトスカニーニとデート....

この間の帰国で銀座の山野楽器にさしかかった時点で、アポイントまで数分のゆとりがあったので、急いでビルを駆け上り、ぐわっと目当てのCD、ビデオ、DVDを10くらい鷲づかみにして買って来た。

日本のこの手の売り場は、几帳面に仕分けしてあるので目的の物が五分としないですぐに手中におさまって便利だ。
レジに並んでもカバーもケースもいりません!友の会?いらないです!全部どかっとまとめて入れていいです!と言えば相当急いでいるんだな、と察して手早く処理してくれるクレバーな店員ぞろいなのだ。
駆け上ってから10分で戦利品片手にちゃんと出て来れる。
素晴らしい国だな!ここは。

...で、夕べはトスカニーニと共に過ごす事ができた。
1939年の録音だ。素晴らしいのだ。この著名な指揮者はこの時点でなんと72才だったというのだから感動的だ。
すごい!こんな年になっても第一線で活躍だなんて!
真面目に精進しなくちゃあ!私も!!!
決意も新たに何故か真夜中に鉄アレイで筋トレしながら聴き惚れる私でした。

 この間はこれをBGMで聴きながら仕事を片付けようとして失敗したのだ。
情熱の演奏で、とても片手間に聴きながら何かできるようなものではないと端から断念しないといけなかったからだ。恐れ入りました、と心得違いを謝り、後日出直しますと挨拶したものだ。

クラシック音楽は筋トレに最適だ。
何しろオーケストラの迫力に合わせてやれば、腹筋だろうが背筋だろうが側筋だろうが、何てことはない。
フラメンコにするとちっとも頑張れない。いい気になって踊りたくなってしまって弊害ばかり多い。軟派なポップスも全然根性が出ない。

 先週からロシア編になってしまっている私の周辺です。
ロシア革命の混乱期にロシアのバレエ団はスペインに避難していてスペイン舞踊に多大な影響を及ぼしたのだから歴史的には大変に関連があるのです。
こういう面白いお話は徐々に.....

 トスカニーニはあの偉大なる踊り手、カルメン・アマジャと接点があった。

 ああ、肉体は滅び、歴史の中に生き続ける敬愛するアーティスト達!
ひそやかに更けるセビージャの春の宵......39年の美酒に酔う私でありました。

●2002年05月05日(日)

プリメーラ・コムニオン


 このテーマについては何度かお話している。
七五三のカトリック版というくらいの理解でまあ大丈夫だが、規模は日本より上回る。

 自分の子供の洗礼式(赤ちゃんの時)やコムニオンには仕事関係の大切なクライアントやアソシエイトを必ず招待するからだ。
ただの内輪のお祝いにしてしまわず、結婚式の披露宴並の盛大なパーティになるのが普通だ。
仕事関係の接待というのは、スペインの場合は必ず家族ぐるみのお付き合いになる。子供や伴侶を巻き込んだ接待というか親睦が、とても重要な役割を果たす。
 あの著名な舞踊家のアントニオ・ガデスが、友人のこうした家族的なお祝い事にうっかりにしても招待されないようなことがあると、自分はとても我慢できない、と語っていたことがある。そのくらいに大切な仕事仲間やクライアントをリストから漏らしてしまってはまずいのだ。

 家族の方もいつでも大勢の人達と接することに慣れているのが普通だ。うんと小さい頃から社交的なセンスとか、習慣を学ばされる。
私はこれは、とても良い事だと思っている。
同年代の同じような人ばかりでなくて、あらゆる種類の仕事に従事したあらゆる年代の人達に接して育つのは、社会的な平衡感覚を養うと思うのだ。
スペインの子供達、特に思春期の難しい筈の年頃の青少年が小さい子供やお年寄りの相手を苦痛なく自然な思いやりでやってのけるのは見ていて嬉しい。
15、16なんていう年頃の、日本だったらぶっきらぼうで偏屈が多い筈の男の子達が小さい子供に色々世話してやったり、大人にきちんと相槌を打っている様子は本当に頼もしい。面倒な繰言の多いお年寄りの話も、辛抱強く、聞き手に回ったりしているのだから心優しい子達に違いない。
こういう所は日本人には逆立ちしても真似できない、スペイン人の美質だ。

 うちの子供達について言えば、スペイン生まれのスペイン育ちのくせに、ご挨拶のキスが大の苦手で、ことあるごとにこのキスの襲撃から逃げようとばかりしている。
スペインでは会った時と、帰る時に相手の両頬に擦り寄ってキスの音をたてる。本当にはほっぺにキスしないのだけど頬は寄せないといけない。
これをその場の全員にしないといけなくてかなり面倒なのだ。
でも、やらないと、言葉の挨拶が欠けるより教育と躾がなっていない、という事になる。
「こんにちは」が言えないより重症なのだ。

 私もあまり好きとは言えないけれど日本で生まれたのだから仕方がないという理屈が通っている。でも、うちの子供達はほとんどスペイン人なのに、この習慣が嫌いで仕方ない。特に年配の女性の甘ったるい香水とお化粧の匂いが嫌だと言って、挨拶のシーンになると二人とも顔がこわばってなんとなく尻込みするのだ。
この間はついに父親から大目玉をもらって大音声で叱られていた。
「おばさん達にちゃんと優しくしなさい!ちゃんとベシート(ほっぺにするキス)しないと承知しないぞ!」

.....大真面目のお叱りでしたが、なんとなく笑いが漏れてしまう私でした。甘い香水、私も嫌い...。

●2002年05月04日(土)

私の週末は....いつ来るのかなぁ

今までは代教にしか与えたことのないスペイン往復航空券ですが、
昨年から楽しいくじ引きにして、大いにみんなの興奮と期待が盛り上がった
12月のパーティでした。

あのパーティでのくじ引きは楽しかった!
賞品のドレスや衣装が終わっていざ航空券になったら、くじ引き係りのエミが私に向かって、「もう!ダメ!!どきどきして嫌だから先生!さっさと引いちゃって!」と突つくのです。いや、ぶんなぐられた、という気がしているのは錯覚かしらん?
...で、短気のエミには当たらず(笑)昨年のビンラデインで泣く泣く留学をあきらめないといけなかった別府さんに当たったのだからもう、みんなは不平が言えませんでしたね。公正なる抽選でした。

 その別府さんはマドリーからバルセローナ、セゴビア、トレドと楽しい観光を満喫していよいよ昨日セビージャ入りしました。昨日も今日も忙しくて会えていないのですが、明日、とっておきのパーティに招かれているので彼女も連れて行ってしまおうと思っています。招待されていない人までお食事に連れて行ってしまう!ここがスペインのパーティの寛大なところですね。主催する方は結構大変ですが。うちの奨学生第一号、いい思い出ができるといいのだけど。
 

明日のお招きは、シンガーソングライターの長男、八才になる男の子のプリメーラ・コムニオン。
日本で言うところの七五三のようなものですが、日本よりずっと盛大に親族は勿論、大事な得意先、友人知人を招いて披露宴のようなパーテイが開かれます。神社の代わりにカトリック教会ですが、その後にレストランや会場を借り切って披露宴。アーティストの場合はイベントがすごいです。列席者もアーテイストが多いですから。

 日本から帰るなりスケジュールを見たら、週末は6月23日まで全部入ってしまっている!そんなぁ.....その中にはアーティストの結婚式が二つも。これは八時間以内に帰って来れないことを意味しています。

でも、一つはあのかわいいパストーラ・ガルバンなので楽しみです。著名なフラメンコ教師ホセ・ガルバンの娘にして偉大なる踊り手イスラエルの妹です。まだとても若かったはずですがもう、お嫁に出してしまうなんて!
スペインは婚約期間が平気で10年なんていうのがざらですから、結婚式におよばれしてお嫁さんが若くてきれいだったことが今まで一度もなかったので期待してしまいます。
みんな、知っているでしょう?ラ・ノーチェ・フラメンカのDVDでお馴染みの美しい踊り手のパストーラです。
 さてと...本の原稿がDHLで今日着いたので校正がまた一苦労です。
明朝片付けにかからないといけない過密スケジュール。みなさんはゴールデンウイークで....アイム ジェラーーーース!

●2002年05月02日(木)

セクシュアリテイについて

 ニジンスキーの簡単な伝記をまとめたけれど、どうしても同性愛というのは書けなかった。余計なお世話だと思うのだ。誰を好きだろうと。
だいたいこの語句をどこに自然に入れるのかに悩んでしまった。

ところが同性愛のバレエダンサーというのは何故かその芸風が特別なので、これを知らないと理解が難しいのではないかと思うのだ。
 男性のバレエダンサーに実にこの傾向が多い。
ちゃんと女好きの男性ダンサーって果たしているのかしら?と良く思う。

 私の男性の友人にはホモセクシュアルの人が結構いるのだ。

女友達のように気さくで、おしゃれのアドバイスは的確だし、お出かけの時にはちゃんと男性らしくエスコートしてくれて親切だし、言い寄る事は決してないから安心だ。
良い事づくめなのだ。
夜遅い時など送ってくれるし。女の友達より一緒に出かけるには完璧だ。

 一人、踊り手なのだけれど、ものすごくセンスに磨きのかかった人がいる。着付や髪型とメイクに信じられないような手腕を発揮する。ほれぼれするような仕上げ方なのだ。
 それでいて、街で素敵な男性とすれ違うと女同士のように私と張り合うのだ。私ではなく、自分の方を見た、とか....。
びっくりしてしまうのだ。

男性の視線なんかで連れと張り合う習慣など私にはない。
なよっとしていても一応は見かけは男性だし、女の子と歩いているとはこちらは思っていないのに、向こうはそうじゃないらしいのだ。

ここのところがいつまでたっても慣れる事ができない。
自分を女の子だと思っていたりするところが....
僕の方が君より「美人」だもん!なんて言って相槌に困らせるのだ。

 この間は彼の新構想のバレエのあらすじを聞かされたが、
一家の男の子が、その威圧的な父親のもとでいかに苦しんで成人するか、というホモセクシュアルをテーマにした舞踊で、着眼は興味深かったけれど、ヒットするテーマには思えなくて困った。
女性や子供が見て楽しいバレエになりそうになかったからだ。

 モーリス・ベジャールが同じようなテーマで確か大昔に振り付けている筈だけれど、これは実に素晴らしかったので、案外うまく構成すると胸を打つ物語になるのかも知れない。
ベジャールのは確か主人公が自殺するのだ。
そのシーンが圧巻だった。
シーンの着想が非凡だ。
天才の異名にふさわしいと納得したものだ。

●2002年05月01日(水)

絶賛を惜しまない夜

 ロシアのバレエは最高だ。
 新国立劇場はロイヤルバレエ系だとうわさに聞いているけれど真偽はともかく、私はロイヤルバレエよりずっとずっとロシア贔屓だ。
(けれども自分の娘をロシアに留学させるかというとまさかだ。嫌いなロイヤルの方のがスペインからずっと近い。たったの二時間だからあと10年したらたちまち私はロイヤルが好きだと言い出すかもしれない)

ともかくも、あんまりロシアン・バレエ贔屓だからうちのバレエの先生にはロシアに五年も留学して教授過程を終えられた方を迎えているくらいだ。
首から肩の線の美しさはたとえようがない。ロシアのバレエはやっぱり世界一だと思っている。

 何を血迷って突然ロシア!と叫んでいるかというと、今、ニジンスキーについておさらいしていてアンナ・パブロワに飛び火し、ついでに瀕死の白鳥で勇名をとどろかせたマヤ・プリセツカヤに思いを馳せ、そうだ!ガリーナ・ウラノワがいたっけ!と突然にあの、胸のしめつけられるようなジゼルを思い出してしまった。狂気の場面のこの人のすごさと言ったらないのだ。
ああ、ガリーナ・ウラノワ!!
子供の頃に映画で見て慄然としてしまった記憶も生々しい...
私は見た物は舞踊だったら絶対に忘れないのだ。
ものすごい記憶力なの、これだけは。(自分の子供の生年月日は忘れても!)
何十年たっても振り付けを思い描けるって多少は非凡かも知れない。
(愛娘の年を間違えるのだって非凡よ!と揶揄されそうですが..あはは)

ジゼルと言えばあの、涙なくしては見れない素晴らしい、素晴らしいイタリアのカーラ・フラツツイがいる!私はいつ見てもこの人のジゼルは切ない。あまりにはまり役だからもう、誰の演技を見ても感動できないくらいだ。

 実は昨年、アンナ・パブロワの20世紀初頭の秘蔵フィルムを見る機会に恵まれた。タッチの差のニジンスキーの物は何も残っていないらしい。全然見た事がないのにどうしてこんなに彼が好きなんだろうと思う。想像力に他ならないんじゃないのかしら、と。
ニジンスキーの写真は残されているからそこから神話を信じるのかも知れない。「バラの精」「牧神の午後」などはどんなに素晴らしかっただろうと私は信じて疑わない。そういう力強さをにじませた写真なのだもの。
 バレエページはポジションをやらないといけないのだけど、ちょっとそんなのは山のようにあるバレエサイトにでも行って見てくればいいのだから(すごいいい加減さ!)忘れ得ぬダンサー編から順不動で行きたいな。ダメかしらん。一年以内には全部まっとうに揃うっていうのではいけない?

 ニジンスキー、アンナ・パブロワ、どんどん行きたいです。
用語集ももうできている。そのうちSEの生徒はみんな私に愛想をつかして退会するかも知れないですね。人使いが荒すぎて。更新に継ぐ更新。
GWにこれアップして!こっちを先に入れてくれる?...もう大変なものです。

でもやっぱりみんなに教えてあげたくって。どんなに素晴らしいアーティストが居たのか。どんなに舞踊が素晴らしいか。
誰か一人を思い出すとどんどん派生して何日でも記憶の糸と想像で胸を熱くしていられるのだもの。

 レッスンを積んで行く事のすばらしさがどこにあるか分かりますか?
それはね、一流の人を見た時にその人が、どんなに卓越した人なのかが誰よりもよく理解できるということです。誰よりも深く感動できると言う事です。
 
 明日、まとめないと、ニジンスキーの伝記。今日は興奮だけで終わってしまったから..

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