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2010年04月のセビリア発信・つれづれ草
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●2010年04月29日(木)

花泥棒

花泥棒は罪にならないのだ、と昔年上の物知りの女性に言われた。半信半疑だったけれどもなんとなくその詩的な美しさに惑わされて妙に納得してしまった節がある。だからと言って夜陰に紛れて軒先に出没するわけではないのだけれど この春に「あやめ泥棒」をやらかした。
どこでやったかというと 娘が通っている王立舞踊学校の庭。雨上がりのぬかるみで小さく花壇からはみでているのを。

実はこの犯行に至るまでに三年の年月が流れている。

私はあの白い「いちはつ」とよばれる花がとても好きで、何んと言っても五月のお節句には菖蒲の紫の花がどうしても懐かしい。

以前住んでいた家には この紫と白鳥のように美しい白いあやめとを沢山咲かせていた。根でどんどん増えるこの種類は 春が来るたびに私に新鮮な驚きを与えてくれていた。

引越しをしてから いくら花屋に発注しても うんうんと返事だけはいいのだけれど ちっとも取り寄せてくれない。発注した店に義理立てして他を当たらないうちに春が終わってしまうのだ。これをもう三年も繰り返していて ついに嫌になってしまった。
今年の春こそ あやめを見たい。
まぁね、多分ジャーマンアリスという種類のあやめなのだろうけれど、日本の神宮などで見かけるのと変わりが無い。

そうして毎日娘を送り迎えしている庭には 所狭しと球根が張り巡らしていて、これ、どうせ増えすぎて困っていない? なんて判断を下しつつ 横目で眺めているうちに迷子みたいに道にはみ出ている小さい小さい芽を ちょっと引っ張ったらつるっと取れてしまった。あら!!!そうかそうか うちに来たいか(なんか 調子良すぎ?)
で、もらいっ子してきちゃいました。大事に大事に育てていたら転居に慣れないでずっと小さいままだったのが ここに来てぐんぐん葉っぱに元気が出てきた。もしかして花が咲いてくれるのかなぁ....紫と白でいっぱいにしたい庭先です。

三月の桃の節句と五月のお節句とに これらの花が咲いて欲しい
これは私のノスタルジーでしょうか....
美しい日本の四季の変わり目を愛でる、そういう花たちが恋しいのは とりもなおさず 私の望郷の念かもしれませんね。

日本の花を....子供に教えたい
ずっとそう思い続けてきて、もう子供が手元に居るのも多分残り少ないのに まだ全部を揃えきれないでいるもどかしさです。

生まれてから毎日、こうして一緒に居るのに 人が子孫に伝えられることっていうのは なんて少ないのだろうと思います。抱えきれない思いを胸にいっぱいしまったままで 人はほんの一つ二つを伝えて最後は旅立つのかな。

まぶし過ぎるセビージャの太陽が照る中、なんだかほつんと こんなことを思ったりします。

●2010年04月26日(月)


Cante Crucillo de Sevilla 2010 primavera

2010-02-25 22:00:08 | Weblogあの!!!Solo CompasのOFS友繁健人氏伴奏による
スペイン人MARIA JOSE ALVAREZ CADENASによるカンテクルシージョ
5/2、5/3はギターのカンテ伴奏クルシージョもあります。
カンテCanteとは歌、フラメンコの歌を歌ってみましょう!

5/2と5/3は日本ではあまりないクルシージョ。
ロス・フラメンコスならではのクルシージョです。
カンテの人はクルシージョで学んだものを実践するための
ギターの人はカンテ伴奏を2人の講師の指導のもと勉強します。
生ギターと生歌でみんなで合わせるわけですね
スゲー!!!(笑)

Maria Jose Alvarez Cadenas
1965年セビージャマカレナ出身。トリアナ在住。
フラメンコ一家に生まれた環境もあり、幼い頃からフラメンコに親しみ、
フラメンコカンテ(歌)を深く学び、フラメンコ・ぺーニャを
舞台とするようになる。セビージャ市主催トリアナでの
「アウラ・デ・フラメンコ」や、様々なカンテ・フラメンコフェスティバルで
その声を披露してきた。現在、ホセ・ガルバン舞踊団などで活躍中。

Taketo Tomoshige
スペイン在住のプロフラメンコギタリスト。1954年兵庫県出身。
1980年スペインへ移住、セビージャトゥリアナを居とし1981年、
「ラ・トゥロチャ」専属ギタリストとなる。パコ・トロンホ、
ベニ・デ・カディス、レメディオス・アマジャ、フェルナンダ・デ・ウトレラ、
アンヘリータ・バルガス、ロス・モントヤ、ホセ・ガルバンら
歌・踊り手の伴奏。一時期ギタリストとして一線を退いていたが、
その間“ソロ・コンパス”CDシリーズで国際的に知られるOFSを設立。
20年のブランクはあったが、現在ホセ・ガルバンのギタリストとして
2009年12月、タブラオで復帰。

開催日 時間 受講料 内容 対象 開催場所 レベル
4/24(土)18:00-19:20 \5,000 タンゴ カンテ Estudio Paraiso 初・中
4/25(日)18:00-19:20 \5,000 ブレリア カンテ Estudio Paraiso 初・中
4/26(月)19:30-20:40 \5,000 ソレア カンテ 神楽倶楽部  初・中
4/27(火)19:30-20:40 \5,000 アレグリア カンテ 神楽倶楽部 初・中
4/30(金)19:30-20:40 \5,000 タンゴ2 カンテ Estudio Paraiso 初・中
5/1(土)18:00-19:20 \5,000 ブレリア2 カンテ Estudio Paraiso 初・中

5/2(日)18:00-19:20 \5,000(ギター)\2,000(カンテ)
タンゴアコンパニャミエント(ギターの方はカンテ伴奏の仕方、
カンテの方はクルシージョで学んだ曲のギターとの合わせ方を講義いたします、
他では余りないクルシージョです。ぜひご参加ください) カンテ・ギター Estudio Paraiso 初・中

5/3(月)16:30-17:50 \5,000(ギター)\2,000(カンテ)
ブレリアスアコンパニャミエント(ギターの方はカンテ伴奏の仕方、
カンテの方はクルシージョで学んだ曲のギターとの合わせ方を講義いたします、
他では余りないクルシージョです。ぜひご参加ください) カンテ・ギター Estudio Paraiso 初・中


お申込:お名前・ご住所・ご連絡先を記載の上Email: los-flamencos@mail.goo.ne.jp、
またはお電話090-9847-2922にご連絡下さい。
電話不在の際は留守電に連絡先とお名前を入れてください。折り返しご連絡差し上げます。

聴講のみ(見学のみ):各日\1,000となります。聴講の場合は録音・録画はご遠慮ください。
    
レベル:あくまで目安です。どなたでもご参加ください。

お支払い:受講講習初日に希望講習分を現金に手承ります。講習2セットで\10,000→\9,000の割引きがあります。

場所@:Estudio Paraiso 住所:世田谷区北沢2-18-5 B1F  http://www.ksdollclub.com/~sat/Paraiso/小田急線・京王井の頭線「下北沢」駅南口→南口商店街→ミスタードーナッツ右折して左側の道を50m。1階は焼き鳥屋『源八』。

場所A:神楽倶楽部 東京都新宿区水道町3-6 ポレール88 B1F http://www.kagurakurabu.com/map.html 東京メトロ 有楽町線江戸川橋駅下車4番口より徒歩3分 4番出口→目白通り飯田橋方面(首都高沿い)→ローソン右折50m

問い合わせ:ロス・フラメンコス企画室 Email:los-flamencos@mail.goo.ne.jp  URL:http://www.los-flamencos.net/

●2010年04月23日(金)

続・フェリア

フエリアというのは もともと馬の売り買い 見本市だつたのでここにクライアントを招待して懇親し、商談するというのが始まりですから 今でも個人企業、市町村のカセータ(テントというか店舗というかキャラバン)が林立する。一番小さい規模の物でも20年前に百万円はしたと思う。うちでも出していたことがあるのです。エヘン!
さて、飲めや歌えやの連日 連夜の一週間。本日たけなわです。

今回知り合った人達の中で本当に印象的だった人の一人に物凄く若いご主人と来ていた多分60歳くらいのご婦人。確かにこちらのご夫婦って紹介されたのだけれど親子じゃないのかなと思ったので もしかして一瞬、怪訝そうにしちゃったのではないかと焦った。
その場では話題にならなかったけれど 帰り道で親友のアマリアが言うには、なんと23歳も年下だって!!!!
道理で! どう見ても30代にしか見えない若々しいご主人だったのです。ふえーーーーーすごい、14歳年下、とかならまだ例を見たことがあるけれど エリザベス・テーラー以外でこんな快挙の女性は見たことがない。

偉い!!!

前のご主人との娘がこのご主人より年上だって言うのだもの。こういう年齢差を超えて再婚するって偉いですよね。よく決心したというか。詳細を聞くわけには行かなかったのだけれど なんとこのご夫婦は二回結婚しているのですって。
カトリック教会というのは離婚に何年もかかって大変なので市役所で結婚する人が増えているのですがーま、離婚を前提にしているわけではないですがー一度簡単に市役所で結婚して八年後に離婚がしにくいカトリック教会でもう一度式を挙げたって言うのです。

なんか羨ましい話ですねぇ
もう一度 象げ色でいいからウエディングドレスが着たい私としては二回も式が挙げれるなんて垂涎ものです。ははは。

「私ねぇ、相手はいらないんだけどさ、もう一度ウエディングドレス着て、披露宴やりたいなぁ ホントの婆になる前に」と隣の女性に囁いて失笑されてしまった。
なんで こんなにドレスが好きだろう、これって私だけかなぁ?
ウインドウに素敵なドレスを目ざとく見つけて いつも「おお」て思うのは。くくくく


●2010年04月22日(木)

雨のち晴れ、後大雨

月曜日の夕食は楽しかった。
フェリアも仕事がらみでないと楽しいんだなってことが始めて分かった。
午前4時にご帰還となりましたが(笑)帰りがけに 明日というか今これから数時間後に会社に行かなくてはならないであろう人々の笑いさざめき 踊っている様子が微笑ましくて やっぱりここの人はこれが生きがいなんだなと思う。

今年法学部に入ったばかりの長女が 北部のスペイン人と交際しているので 北の事情を最近よく聞く。
緑が多くて雨量の多い寒い北のスペイン人は 南スペインと全く人種が違う。と言って過言ではないのです。容姿も違うし、なんか抜群に頭がいいらしいです。

ちょっと気の利いた家の師弟は、英語の高度な検定をパスしている人達がざらで、当然のように三ヶ国語を最低でも操るらしいです。
南のような人懐こさもないし、みんな顔つきがシーリアスで、礼儀正しくて約束を守る人達みたいだけど、ここの土地のような底抜けな楽しさが本当にないって言います。
とてもあんなところには住めないと 娘は言うのだけれど マドリーもバルセローナにも住めないと言います。
私もそうかなぁ...ああいう土地に行くくらいなら 日本に帰りたいかも。

フエリアでは相変わらず ほんとうによぼよぼしたお爺さんも腰をふりふり浮かれて踊っていたし、なんていうか無邪気で明るい笑顔の太ったおじさん おばさんも本当にかわいらしかった。

明日はろくに仕事しないで ひたすら終業時間を待ちわびるだけ、今週めいっぱい 来週もだらだら仕事とも言えない仕事をした振りだけで過ごすんだろうな、と思いました。

そんな風に見やってカセータを通り過ぎて家路を急ぐ私は、気づいたら微笑んでいる。
なんていうか セビージャという土地に愛情を感じる夜でした。
生きとし、生けるもの、そんな感慨。
暖かくて 大きな愛情に満たされて 私は自分がここに着いたばかりの時より 物の分かった人間になっている自分を少し感じました。
人はこのようにして年を取る。いいんじやないでしょうか、それでこそって感じですよね。

明日も又お呼ばれ.....セビジャーナスを踊ろう、飽きるまで!!

皆さんも良い一日をお過ごしくださいね

●2010年04月19日(月)

やっばり雨

ここのところずっといいお天気で気温も24度くらいまでに上がっていたのにフェリア会場の飾りつけが終わって さぁ始まるぞとなった途端に大雨。横殴りの大洪水。これで会場の泥はどろんこのドロドロになってしまった。やれやれ晴れ着の裾が泥まみれだろう。しかも急に冷え込んで肌寒い。

私はフェリアとうといつも着るもので悩む。こういう不順なお天気のときに着飾って出かけたいと思うのは何年いても難しい。
スペイン人のように泥まみれの道もなんのその、気温の低い、いつ大雨になるとも知れない泥道で陽気に騒ぐって気分にはぜんぜんなれないのだ。
なんであんなに毎年みんな期待するだろう。
粗末でドロドロなカセータに遠くに停めた車から雨に濡れながら真夜中のフエリアにいそいそと出かける人々。
日本人はこういうので情熱を傾けて遊ぶってことは難しい。

今日も生徒から セマナ・サンタもああいうのを毎年飽きもしないで熱心にやるってすごいなぁと思いました、との本音を聞いた。スペイン人の特技の一つに何度でも同じことで楽しむ。
絶対に飽きないというのが挙げられると思う。

長く住んでいると彼らの心理が分かるようにはなるのだけれど
自分がそうなるというのは難しい。
ともあれ、明日はフエリア開幕で夕食会が開かれる。
個人や企業などがそれぞれにクライアントや友人を招待して行うのだ。
私も毎年あちこちからおよばれにあずかるのだけれど
今年こそまじめにお受けしようと思う。
明日のフェリアでのディナー、夜の10時から始まる。
初日にはフラメンコの衣装はまだあまり着ないで 思いっきりおしゃれをして行くものだ。
オーケストラも入るし、セビジャーナスのグループの生演奏もある。気分が乗ればいくらでも踊り明かせるけれど
なるべく午前二時には開放されたい思う。
帰してもらえるかなぁ.....心配。
スペインのお呼ばれって しつこいからねぇ...帰れなくて涙目ってことも珍しくない。
寒くて 雨模様で 午前様って辛いかも。消極的になりつつある私ですが......
それでも久しぶりに こういう招待に応じる嬉しさもあるにはある。シックなワンピースにマントンをまとって出かける。
マントンなら豪華なのが売るほどある(笑)
たまには こういう環境に身を置かなくちゃね。

●2010年04月14日(水)

もう フエリア!!!

フエリア会場の正門前は私は毎日二回通るので 一年中ご縁がある。正門のデザインは毎年変り、今年はなんだかグライダーが吊り下げてある奇抜な趣向。

月曜日のフェリア初日は ぺスカイートと呼ばれる初日のディナーが慣わしであります。セビリア市の公務員のディナーになぜかバイラオーラの私はお招きいただいたので さぁて何着て行こうかな...

フェリアって難しいのです。フラメンコの格好をしていればいいのかというとそうでもない。こういうディナーには飛び切りの一張羅を着ていくのだけれど まだお祭りって感じではなくて 品の良いレディの服で行かないと田舎臭い。なんか良く分からないのですが
その時代のおしゃれな服で決める日と フラメンコ姿で陽気にやる日が区別してある。
こういうのは長年の交友関係とかで自然と使い分けが分かってくるという種類のものです。
地元の人はぎんぎんに着飾るので 外人は「え? こんな模擬店みたいなお祭りにそこまでするの?」と驚くかもしれませんが もともとはデパートもない時代の商業取引の場だったので 見本市、万博くらいの歴史的な経緯があります。そういう目で見れば なるほどと分かると思います。

誰でも好きに出入りできないので ご招待されないとカセータの入り口には厳しい顔つきのガードマンが居て、のぞくのもお断り、みたいな雰囲気です。お友達と知り合いを沢山持っていないとフエリアはつまらないかも知れません。

さて、月曜のディナー、始まりが10時で うまくすれば午前二時に退却成功するか? という夜のスケジュールです。
なんと言ってもセビージャのお付き合いの辛さは 思ったときに帰れない、みんな凄い宵っ張りということです。ここのパーティは根性が要る。

さて、メルマガ登録読者が今日の午後 セビージャ入りします。稽古が終わる時間に着く予定なので昨日お電話いただいたときに迎えに行ってあげると言いましたら 嬉しそうな声でした。笑
セビージャのホテルは元々出てくるときに自分で予約したみたいなのですが 今シーズンなので連泊できなくって来た途端にホテル変るみたいで 気の毒なので私の方で取ってあげました。
やっぱりこういうのは地元でないと 便利なところかどうかなども分からないものね。
奇跡的に最後の一室てのが超便利なホテルであったので 彼女が入るのはここです。目の前がデパートでホテルの玄関から五歩で行けてしまう。うーむーー稽古どころではなくて買い物に狂うかもです。フラメンコ練習生としては そういう意味で良くない環境かなぁ.....

さて、メルマガ読者第一号だし おせんべいと都コンブなどを空っぽのスーツケースに敷き詰めて来てくれたそうで(笑)、私はだからというのではないですが 決して あはは、駅に日産ミクラを駆って セビージャのパノラマドライブに連れて行ってあげようと計画しています。旅行者で車がないと行けない様なあちこちを一周して
ほほう、こういうところなのか!!とおどかしてあげようかと。
フエリア会場も今なら車で乗り入れできますからささーーーっと見て回るのに時間はかかりません。
一度全体を郊外も含めて見ておけば あとは足で歩いて行ける名所は自分で見れる。
毎日一都市ってくらいの凄いスケジュールで回っているみたいなのですが、楽しくて仕方ないらしいです 笑

セビージャでは観光は勿論、フラメンコのレッスンもするという
猛烈な はちきれんばかりの日程です。日本に帰ったら職場で寝ないと駄目なんじゃないかなと思うのですが 体力続いて楽しいって言うんだから いいですよね。こういう旅行も有りなんだなと
学んでいる私です。

では、午後は三時間ガイド、出血サービスの今日の私です。
メルマガ読者の醍醐味ということで。

●2010年04月08日(木)

スペインの建築

間もなくスペインに行くけれど寄宿舎は駄目ですよね
というメールをいただく。苦笑

スペインて工事にすごく時間がかかるんです。
だからあと二年は日本でクラスを新設できないっていうのはそのためなんです。
今の段階は 建築許可と設計図を市に提出して待っているところです。どんなに遅くても夏には着工したいと但し書きしてあります。

この建物は19世紀から20世紀にかけたお城として認定されていて市の指定文化財になっています。ということは市としてはすぐにもリフォームして欲しい。早くやって欲しいというスタンスなので、他のどんな建造物よりも許可が早く下りるということです。
それでも一月に提出してまだかかっている。

このように時間がかかることを見越して 待ち時間にもっと詳細な設計図と間取りを詰めましょうということで 今、詰めている最中です。ついに私も図面描きに乗り出しました。

なんで建築家にならなかったのだと冷やかされるくらい 図が上手なの あははーーー
元美術部の部長だもん、絵は得意なのじゃ。フラメンコのほかに世の中で何が好きかって言うと建物。家、インテリア。そうなの、建築家になりたいと思ったこともあるのですが いかんせん、数学が苦手でした。

さて、自分で作った設計図は プロにも褒められる出来だけど(又自慢です、ほらほら 自慢の多い幸せな人間だね、て?別名馬鹿とも言う)来週、これを筆頭設計家に出してこれよりいい奴を作れと言うつもりでいます。嫌な客だねぇ...笑

できないと思うよ。だって建物にかける情熱が違うからね、私と金儲けしか頭に無い建築家では。

もう三週間も絵を更新しているんだから。どんどん良くなってくる。それはいいんだけど あんまり素晴らしくて予算が追いつかないのではないかと心配。それはその時で そうしたら一階に稽古場と三寝室しか作らない。泊まれる人、三人だけ。一部屋がすごく広いのでダブルで使用もできますから相部屋でお友達と来るのなら六人まで泊まれます。これが一階。美しい中庭が二つもあります。

すぐ並びが王立音楽院。ここでピアノなんかも習える。反対隣はスポーツセンターがあり、水泳とかジムができる。はす向かいが警察署。年中パトロールしてくれる。
コルテ・イングレスデパートまで歩いて五分。ものすごく便利過ぎて買い物に狂うかもしれないという危険いっぱいのど真ん中。これ以上中心街はないってくらいの、コンパスの軸みたいな立地です。
留学生にはこたえられない いい場所ですね。

昨日も工事は順調ですか、と言う生徒からのメールが来て、こういうのは日本でも はいって言うのだろうかとしばし考えてしまいました。
何んと言ってもレンガを一個ずつ組んでいく建築なのて゜ツーバイフォーとかプレハブではないので着工して一年半くらいはかかりますよ。気の長い国なんだな、ここって....

失望させちゃったかしら?

ps.久々にバレエエッセイ更新しています
http://www.flamencoole.com/ballet/bdiary/

●2010年04月07日(水)

春を愛でつつ....

今日は 輝きが増していよいよ春なんだなと 感じた一日でした。
最近 私のクラスに来る人で膝を痛めている人が本当に多い。足中心の踊りになってからこういう人が増えた気がする。
やっぱり最近のモダンなフラメンコは足が凄いから 人間の体ってそんなのに堪えられる作りではないので 故障が来るのだと思う。
息の長い踊り手になりたかったら この手の踊りは駄目だ。

マヌエラ・カラスコが三回も膝の手術をしているっていう。
それでいて最近のフラメンコの足の凄さはマヌエラどころではない。
カッコいいんだけどね、考えた方がいいんじやないのかな。
いつかは40代になり、50にだってなる。その時苦しまないかな。

私は昔からずっと体に極度な負担のかかる稽古は避けて来た。
だから足のバイラオーラにはならなかった。これで良かったと今は思っている。セビージャの女の踊りはもともとこれが信条だから。
それはカッコいいのは足でばりばりやるのはカッコいい
でも上体で見せようとすると そんなに足ばかりやっていられない。パーカッションになりたいか 舞踊性により傾くか、ではないかな。
足が相当強い人でも 負担に変りはない。
マノーロ・マリンはヘルニアが辛いらしいし ホセ・ガルバンはコルセット無しでいられないらしい。
私は一応は 何にも無しで元気に1000メートル泳げているし
やっぱり あの時この芸風を選んでいて良かったと思う。
カッコ良かった足の総決算が中年を過ぎてから一気に腰と膝を襲ってくるなんて とても割に合わない。

舞踊も一歩選択を誤ると 非常に危険で不健康なのだ。

●2010年04月06日(火)

個人レッスン

最近、また沢山メールをいただくのだけれど レッスンについて掲示板でも質問があったので ちょっと書きます。
スペインの教室では何をしているのか、について聞かれるのが一番多いので。

団体クラスは 現地のスペイン人と一緒というわけには行かなくて
(目的も速度も凄く違うので)日本人とか他の外人でひとくくりにできるかというと これが意外と出来ない。レベルの格差が物凄いのです。

だいたいが 日本でリサイタルやるような人は 徹底した個人レッスンを二時間くらい毎日10日間とか続けてやるので こういうのに入れないし、金銭的理由で三人だと安くなるとか そういうのを短い期間で沢山習おうとしている人は選ばない。効率よく時間割して一気に仕上げたいという人が主なので 時間調整は私と相手で結構変更を頻繁にします。

私のスタンスとしてはせっかくスペインに来ているのだから 良くても悪くても スペイン人に習って、そこにいる沢山の外人にもみくちゃにされて ここがどんな所か知るのはいい勉強になると思うのでいろんな所を紹介しています。まずスペイン人に習いに行きなさい、飢餓感を満足させてみて。

私はだいたいこういう振り付けの消化不良とか 研磨をしてあげるクラスが多いです。直しているうちに もう嫌だから全部始めから振付けなおして欲しいって言われることもまぁ結構多いのだけどーそれは足が故意に複雑すぎて 意味が無いとか こんなのに関わると踊りこめないからリトールドしたほうがすっきりするなどー
それと難しい振り付けだと どうしても取るのにいっぱいいつぱいになってしまって 一つもきれいに行かない。そういう上体の使い方とか効果の出し方、どうやって踊り込むか、のつまりは最終段階を見てあげるようなクラスです。

週間に習いに行かせて、週末とか午後にlimpiezaて言うのだけど
きれいにする。同時にその人に欠けている問題点を洗い出してどういうエクササイズを組んで良くなるか、というクラスをやっています。個人トレーナーですね、要するに。健康面から言うと踊りの整体みたいな感じね。あと 長い道のりのダンサーの生き方として、どういう振り付けが体に悪いかなど 注意してあげる。故障してしまうのはやっぱり避けないといけないですから。

最近の留学生はほとんどみんなPC持参で来るので クラスの前に診断書を作るのよ。それを基にしてクラスを構築しています。
こんな感じ。
............

何年くらいどこでやっていて 振り付けは何と何を持っているか
何か困っていることはあるのか どこか悩みは
今までにスペインでは誰にどのくらい習ったか
クラスは順調だったか ついて行けたか 
目指す踊りは どんな感じ? 女らしくてしっとりした系 ばりぱりのヒターノ系
モダンでリズム攻めの難しい系か。
足がいっぱいが好きか 上体と手で美しく踊りたいのか 
あとは 何かあれば遠慮なく。クラスでは基本的な総合を見ればいいの?
それともブレリアか何か振付ける? 滞在期間と仕上げたい物の希望
...............

これに答えてもらって 一時間目で初対面でも 効率よくどんどんクラスが進みます。割と評判は良くていろんな相談に乗るので好かれております 笑

上記の質問で必ずといっていいくらいに返って来るお返事は以下のような感じです。

「どんどん振り付けを覚えていっても、根本的な体の使い方が下手なので、もう一度基礎を固めないと、上手に踊れるようにならないと痛感しています。基礎を見直して強化したいので、基本的な総合を見ていただきたいです。」
個人レッスンを受けるのは初めてと言う人も多いです。それは高いし、あと気詰まりじゃないかと緊張するものね。

けれども 本当に長くやっていくと いくらお徳用パックを沢山買っても ちゃんと専門医に一度かからないと駄目って言う気持ちが強くなります。そういうやりがいのある仕事を 私はやっています。スペインだし どこの教室から来ても構わないわけで、無色透明の私の個人レッスンは このようにして行われています。

旅行と留学の人は 来る日も帰る日も 急ぎ具合もばらばらなので
団体にするのは とても難しいです。あちらが数人でまとまって来てくる場合は、団体クラスはやります。私の方ではまとめにくいです。

と、このようなクラスをやっています。みんないちいち感心してくれるし、良かったと思って帰ってくれるので 私も嬉しいです。

では、今日も良い一日を!!もう春ね。



●2010年04月01日(木)

セマナ・サンタ

皆さん、もう良くご存知のセマナ・サンタです
http://www.youtube.com/watch?v=ygHLsJhvSxU&feature=related
この動画はトリアーナのエスベランサの聖母ですがこうやって大掛かりなダシの下には人がいっぱい入っていて人力で担いでいるんですよ。こうやってゆらゆらとさせるのがいいのです。
これを何ヶ月も前から夜の街で練習します。
昔から、本当にこういうことだけは緻密に練るねぇ....と思って来ましたが この季節は肌寒かったり 雨だったり色々するので私にはなんていうかフエリアが終わるまで天候の定まらないピンと来ない季節、風邪を引いたら大変だ、という健康管理が大変な季節の思い出のが強いのです。

けれどもこの聖週間に合わせて町中にオレンジの花が満ち溢れるようにするなど ここは香りの国だなと毎年思います。
視覚と聴覚だけではなくて嗅覚にも訴えるスペイン人ていうのは私達日本人とはまた違った角度の感性の優れた民族だと思います。
と書いていたら 明日の聖木曜日は 久しぶりに夜通しダシの追っかけをしようかなと思えてきました。
みんな寝ないのですよ。
手に全部のダシがいつ何時にどこを通るか書いてある手帳を持って
路地から路地へ追いかけます。
通りかかるまで何時間でも立って待つ。....これが日本人には中々真似が出来ない。
それに一張羅というか おめかしして出ないといけなくて ということはハイヒールだし本当に辛いのです。
行きはよいよい 帰りは怖いっていうのばかりですね
セマナ・サンタもフェリアも。
ジョギングシューズでいいなら 全然オーケーなんですが
外国人観光客ではないし いろんな人に出会ってしまうし、
トレーニングウエアで歩いているなんて訳に行かないんだなぁ

それでついつい 着て行くもので困って 早寝。
明日頑張って行こうかなぁ....

http://www.flamencoole.com/

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