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気ままにバレエエッセイ

スペイン・セビージャから友繁晶子がお届けする「気ままにバレエエッセイ」をお楽しみください。


  ロシアとフランスのトウシューズ
Date: 2007-07-08 (Sun)
いつだったか 
そのソフトできれいなピンクのサテンがどうにも魅力的で
フランス製のトウシューズを買ってしまった。

レぺットと言うメーカーの物だ
どうしても手元に欲しくて買ったのだけれど
私は足を入れるなり 
やっぱりその堅さにぞっとして
とても又ポアントで立ったりして
足を痛めつけたい気持ちにはなれなかった。

今は 娘が毎日履いている。
主が出来て良かった。

子供の時に創芸社で 
赤いサテンの
Vカットも美しいトウを
特注した。
確か15歳くらいの頃だ。

ソウゲイの社長さんが 沼袋だったか 鷺宮だったかの駅まで
フォルクスワーゲンで迎えに来て下さったのが
今でも深く印象に残っている。
あの会社は 健在なのかしら?

この時のトウは大切に持ったままお嫁に行き
スペインに送り
そしてやっぱりうちの娘が家で履いて くるくるしている。
二代目の主が出来て目出度い。

一昨日 レッスンの行きにメンケスに寄ったら
ここは グリシコというロシア製のトウばかりだった。

Vシェイプが美しいこのメーカーのトウシューズは
フランスのレぺットと言うメーカーの物より
ずっと美しく見えた。
足を入れると もう甲なりに反っていて
ラインがとても美しい。

うちの子供は 試着するなり気に入ってしまって
買ってくれろと言う。

姿の美しいトウと娘の足が一体になって
一瞬 感激に近い気持ちに揺れたのだけれど
買ってやらないのだ 笑

何でもかんでもすぐに手に入る、という印象は与えない。
七月のレッスンに励んで 九月の新学期まで勉強して
ちゃんと夏休みを手堅く過ごしたら ご褒美に....

大いに失望した彼女は
帰り道は口数も少なかったけれど 
一ヶ月単位で
私はこの娘のカリキュラムを立てて行くつもりだ。

心の中ゆっくりと 舞踊への憧れと尊敬が育って欲しい。

それにしても トウの形もフォームも
随分とお国によって違う物だ。
どれがどう優れているのか これから一緒に学んで行こう。

ロシアバレエのファンとしては
どうも このシューズが気になって仕方ない。
はじめっから 甲出しがきちっと出来上がっているのだ。

一見堅そうな印象だけれど、
立ちやすく美しいシルエットが得られるらしいのだ。
へネシアはチャコットで初心者のための柔らかい物を
是非買って来るようにと言うのだけれど
子供を連れて 日本の駅前の道をすり抜けて買い物に行くのは
本当に面倒だ。
第一 日本に帰ってそんな時間が取れるかしら?

チャコットの工場はグラナダにあるのだから
こっそり売ってくれたら楽なのになぁ.....笑


  おお、明日は七夕
Date: 2007-07-06 (Fri)

日記の日付が出て突然
ささの葉さーーらさらを連想。

織姫と彦星のお話はロマンチックで素敵だ。

14.5歳の頃に なんか詩を書いた事があったっけ。

あの頃の私は 勿論今みたいな憎たらしい私ではなく
別人 別惑星の生物であって
人に見せないロマンチックな詩を
山のように書いていたような気がする。
くくく、忍び笑い

文集にして綴じていて それが六歳から実に短大の頃まで
続いた。
背後から時々剣道の竹刀を振り回すガキの弟に襲撃された。

するとせっかくの私の文学的瞑想は 
この野蛮な憎むべき
粗暴極まる小学生に無残に破られ、
破れかぶれの文学少女は 
文学的 芸術的境地を一挙に飛び越えて
マナジリ吊り上げて取っ組み合いかなんかに....なったような? あはは!文学少女カタナシ お粗末!

こんなつまらない暴君も
これを徹底的にセッカンしてくれない母も許せなく、
どこか遠くにきっといつか行ってしまうぞ!!と心に堅く誓い...
あらら 本当に来てしまいましたねぇ...こんな遠い国に。笑

先週 セビージャの家の近くで竹やぶを所蔵のご隠居を
見つけたので 次の七夕には是非 ササを下さいとお願いしたのだけれど 明日ではとても準備が出来ない。
子供達は一度も飾りつけを見ていないのだから
短冊だの 何だの 初めてやって見せたいと思っていたのに。

来年に回すと きっともう二人とも大人になってしまって
わぁ と言って喜んでくれないだろう。
子供が生まれてから ありとあらゆる日本文化を一人で実践
提供して来たけれど 
とても間に合ったものではなかった。
ああ、人の一生 できる事って本当に僅かだ。

トウシューズについて書こうと思っていてここまで脱線してしまった。

下で危惧していた王立舞踊学校は 先月18日に正式発表が
張り出され、合格。
9月から制服の白いレオタードになる。

間もなく日本に発つし
都合一ヶ月くらいレッスンを休んでしまうので
今は毎日 私の友人のバレエ学校で集中講座を受けている。
このレッスンが中々きついらしい。
2時間びっしりなのと 朝とは言え40度近い。

盛夏のセビージャのしかも更に暑いビルの建て込んだ中心街なので 送り迎えだけでも こっちが夏ばてになりそうだ。

けれども とにかくは家に帰ってもトウシューズを履いて
ターンなんかしているし 
アティテュードでプロムナードしながら キッチンに現れる。
その脚の高さに惚れ惚れして 褒めると もっと色んな事をしてくれるので 何となく家の中に仲間が出来て嬉しい。

子供って 休ませちゃいれけないんだな とつくづく思う。
大人と違って子供の才能の発育というのは 毎日とかの単位ではなくて時間ごとに上がって行くので
今度とか、来月とか、来週 というずぼらな事はしてはいけないてのだ。

子供の時間は きっちり整理してどんどん伸ばしてやらないといけない。


  王立音楽舞踊学校
Date: 2007-04-13 (Fri)
国立じゃないじゃないのーーー何してる?
帰国前でとても忙しくて 頭が霞みになってます 笑

  国立音楽舞踊学校
Date: 2007-04-13 (Fri)
今年 私の上の娘が水泳選手を退陣したが
下の新体操娘が これも引退すると言う。

上の娘は惜しかったけれど
下の娘は もう家族も限界かなと苦しんでいた。

この娘は
選手権シーズンになると 
学校の他に五時間も六時間も
訓練が連日で 
ミイラのようになって深夜の玄関に立つ。
それから宿題をしたりするのだ。

これがもう 見るに堪えない。

アンダルシア・チャンピオンになり
スペイン選手権でも一位になったのだから
まあ、ここで止めても いいかなと思う。

まだ12歳だけれど 
新体操は休日も何もない激しい訓練だったので
その四年間の在籍で 普通の舞踊の15 6年分はやったと思う。

こんな非人間的訓練の後なので
突然止めると体にとても悪いので
本人にクラシックバレエを又やるように こんこんと諭した。

八歳の時に飽きて退学した国立舞踊学校の入試を
もう一度受けて 
最終過程に中途入学できるように勧めたのだ。

本人をようやく納得させた時には 
なんと迂闊にも願書提出の締め切りを二日も過ぎていた。

ありとあらゆる懇願をして
ー普通だと有り得ないのだけどー
願書を受け付けてもらった。

「まだ会議にかけて駄目になるかも知れませんよ
何しろ、もう締め切ったのですからね」と釘を刺されたけれど
昨日の書類審査通過者発表に 名前が出ていた。

ああ、難関 一つ突破.....ぐっっったり。

さて、受付てもらったのはいいけれど 
受験まで四週間しかない。

バーとセンターの他に
一分の即興を 試験官の居並ぶ前で披露しないといけない。
ほら、あの映画フラッシュ・ダンスみたいに...

クラシックバレエの課程だから
新体操を見せるわけにはいかないのだ。

でも 昨日は一夜漬けのクラシックを下手にやるくらいなら
新体操でじゃんじゃんやっちまえ!と炊きつけた。

その子の即興性やリズム感や感受性を
見たいわけだから 上等なんじゃないかと、
まぁ私なら思うんだけど。どうかしらねぇ...

脚は耳を越えるくらいに上がるのだけれど
意外な 超簡単な事が出来なかったりするのだ。

ピルエットを五回転もするのに 一回のアンデオールが
なんか下手だったりして驚く。

国立の10年の課程を
四年飛び級して 五年目から入ろうとしている。

....しかも突然 思いついて 
期限過ぎの願書を命からがらやっと出して
さて 渡された受験プログラムを見ると
一ページびっしりの試験項目が書いてある。

さすがに 試験の準備しないと駄目だぁ、と思う。

友達のバレエ教師に打診すると
「今からぁ?!?一ヶ月も無いわよ 正味」
「アンタ 何寝ぼけてんのよ」と、私には聴こえた。

普通のバレエ教室だの その辺のちょっとした教師なんかじゃ
駄目だ。一級の人に応援してもらわないと.....

キューバ国立バレエ団で活躍した引退バレリーナ
私の長年の先生、へネシアに相談する。

娘がまだうんと小さい頃に 私は時々子連れで
この先生のバレエレッスンに出ていた。

娘がまだ四歳で 
一番下のバーにも届かなかったので
椅子を出してきて 子供のバーとしてあてがってくれた事もあった。娘は大人のクラスで見よう見まねで参加していた。

かくしてこの先生に週に二回 個人レッスン
あとの三回を団体で見ていただいて 試験の準備とする。
学校の期末試験と重なるので うちの娘は今年は
二学期まで新体操のせいでさんざん 落第点を取り
学期末は国立舞踊学校の入試で完全に落第するかもしれない。

学校の勉強なんて一年が二年でも待てる 

舞踊は待てないのだ。
一年も浪人させられない....体にとても悪いからだ。



  暴風雨 嫌々お稽古
Date: 2007-04-04 (Wed)

朝からどんよりしていると思って
ああ、今日も筋トレ バレエに稽古
ぞっとしないなぁ とうじうじしていると
さて稽古に行くかって時になって
もう 目の前が霞むほどの大雨になってしまった

こんな日は どこにでも好きな所にパーキングができるってくらいしかメリットが無いなぁ と思いつつ
やりたくない日ってのは 徹底的に根性がいりますねぇとか
思いつつ 車を転がして雨と風の中を行けば
いつも筋肉マンでごったがえしているジムは 一人もいない
ひとっっっっりも 居ない

おお!私だけか!

みんなに教えるエッセンスバレエを 気を入れてさらう。
これなら できるな、などと一人ごとも言う私でした。

最後には必ず もっとやりたいと思うのに
どうして稽古の始めは ぐずぐずするかなと思う。

さぁて 回転シリーズだ。
やっぱり とっても楽しい。
練習曲の中でもこれがかかると なんとかの犬みたいに
条件反射で 本気が出るって曲がある。

この素敵な曲でフェッテを決める

なんと皆さん、本日は31回転行きましたよ
もう 奇跡のようです。
利き足軸で31回転
苦手の方でも22回転

すっごいなぁ.....呆れてしまいました。

白鳥湖の主役まであとたったの一回!
明日できちゃうかも!!!!!

ドン・キホーテのキトリの32回のグランフェッテアントゥールナンもこの調子だとやれちゃうかなぁ....

読者の皆さんは大袈裟だとお思いでしょうが
私は こんな風に素晴らしい何かができるようになる時こそ
人生で最も 幸福です。

もう神に感謝を捧げたいくらいに心が敬虔な思いでいっぱいになります。

ああ生きていて良かった
踊り続けて来て良かった

この記念すべき瞬間に
....観客無し 家族無し 鏡と私が居るだけ

その 密やかな稽古場の感動

今年はこの超絶テクニックのフェッテを
45度のフラメンコっぽい 粋さに磨いてみたいなと思っている。

稽古が終わって 筋トレでへろっとしながら
外によろけ出ると
あの雨が嘘のように晴れ上がって
青い空に輝くような白い雲がいっぱいに広がっていた。

ああ、なんという幸福かと
私はしみじみと 思いつつ 
子供のような透明な気持ちに満たされた。

皆さんにも 素敵な1日でありますように。

  続 フェッテ
Date: 2007-02-23 (Fri)
↓の日記をみて感慨深い
うーーーん、10回が目標かぁ

なんと昨日は かなりきれいに20回決まった。
本当はもっとできたかもしれないのに10回を過ぎてから
かなり動揺して無理やり止まったのだ

20回!!
うっそーーーーーーと思った途端に恐ろしくなってやめちゃったのだ。
おお、奇跡のようです

これだと数ヶ月のうちに本当に主役級のフエッテ回数に達してしまう!と激しく感動いたしました。

一昨日はぼろぼろで三回でやめてしまうというテイタラクだったのに、そして昨日は朝から仕事関連で気鬱 心臓が苦しいっていうくらいに身体的な打撃を堪えつつのお稽古だったのに
稽古ってホントにわからないものだ

最高のコンディションで悩みも無いのに
そして意欲満々でスタジオ入りすると 
何もかも失敗してボロボロ 
私って何?てくらいに落ち込むことがある。
麗しい朝で体力も優れていて 鏡の中の自分はもしかして美人に見えたりする輝かしい日にも関わらず 
稽古で無能化して突然
地獄になるのだ。(爆)

夜から辛い問題で一睡もできなかったり
悪夢にうなされたりして
朝起きても ばら色に解決しているわけでもなく
こんな日でも稽古?てくらいに心はちぢに乱れ
死にたくなるくらいに苦しみにさいなまれて
稽古場に立つと 美貌のかけらもないようなぞっとする自分が
あちら側に悄然と立っている
溜息ついて嫌々始めると やけにバランスがいい
そんなわけないでしょう?寝てないのよ!と吠えるけど
じゃんじゃん出来る
何よ、今日は なんてこと?
とあきれ果てていると
15歳でもできなかったようなテクニックがすらすらすらすらできる。
ふえーーーーーーっと驚く。
そしてなんと 婆になる前に10回できたらいいな、のフェッテが まだ舞台だったら十分セニョリータに見える時点で20回も更新!!!!

年内に32回転行ったら 全生徒奢るぜーーーーーって気分になった。

なんなんだろう これって。
人生の不思議っていうのはこれです。

人が希望を捨てないで 生きることが大事なのは これだなと思う。

たかがフェッテでって 言っちゃあいけない。
あれは凄く難しいのだ。
そして私はフラメンコダンサーで バレリーナではないのだ。

最近、仕事では苦しみに満ちているのに
ピルエットは三回転が当たり前になってきていて もしかしたら
バリシニコフの半分の五回転になれるかもって気がしている。

フエッテは利き足の右軸で20回、駄目な左軸で13回
どちらもまだやれるのに感動と驚愕で無理に止まった結果だ。

エリーゼのためには 全曲目出度く終わって
先生が素晴らしく美しい ギリシャの曲を次の課題にくださった

仕事は辛くて苦しい 精神を蝕みそうに辛いままだけど
やっぱり芸はあり難いと思う
私はこれがなかったら 本当に気持ちの転換ができない陰気な性格になってしまうだろう

仕事っていうのは趣味じゃないのだから辛いに決まっているのだ
いかに 清浄して明日も努力するかが秘訣だとすると
芸は私には かけがいの無いクレンザー 浄水器 生ジュースってところだ。

神様 今日もありがとうございます!
生かされている生、人生ありがとう!!!!

ゴタク聴いてくださって あなたもありがとう 良い1日をね!

  フェッテ
Date: 2007-01-29 (Mon)
バレエテクニックの中で
特に好きなものがある。

黒鳥の見せ場で有名なあの フェッテだ。

あれを見るたびに どんなにプリマとしては今一
なんて思うバレリーナでも 心から敬服する。

30数回が偉いからではない

ここまでだけでもとっっっっても大変なのに
更にこのクライマックスで観客の尊敬を勝ち得ないといけない
その重圧に心からの敬服を禁じえないからだ。

白鳥湖は大変だ。
本当に大変だと思う。
二役こなすのが当たり前になってからは
更に超人的な意思と克己の精神が備わっていないといけない。
それでも青暗い照明の一筋なんかで
色んなバレエのパを 涼しい顔でこなしていくのは
なんて凄いことだろうと思う。

舞台に立ったことのある人なら分かると思うけれど
真っ暗闇の中で照明が当たると 方向感覚がなくなる。
フラメンコシューズで嬉しいと私はいつも思う。

トウで立ってアラベスクだとかアラセゴンなんて
とてもじゃないけど悪夢のように恐ろしい。

バレリーナはフラメンコダンサーより気が強いかもしれない。
こういう修羅場をくぐって妖精だのお姫様を演じるには
相当の鋼鉄のハートが要る。

世界の全てのバレエダンサーに私は心からの祝福と
敬意を感じる。

毎朝、自分のバーレッスンのたびにそう思う。

....で、金曜に六回転のフェッテが涼しく決まった後
土曜はかなり乱雑なフェッテを八回更新した。
月曜は数を更新しつつ きれいに決める方向に努力したい。
今月、10回の左右を目標にして 楽しく頑張ろう!

これをやると重心の確定がより強く体感できて
朝が輝いて見えるのだ。
午後のフラメンコが 軽くなる。

デブレ(って言います?スペインでは言うのですがシェネのこと)が美しく決まる。

土曜の早朝に20メートルの稽古場を一直線にかなりのスピードで突っ切って行った。

F1のレーサー並みに豪快でした(笑)
ああ、舞踊は素晴らしい!

始めるまでは とってもめんどくさくても
稽古はやっぱり素敵だ。
明日も輝いてくれるように頑張ろう!

  選手引退
Date: 2006-11-03 (Fri)
あれからたった10日しか経っていないのだな、と下の日記の日付を見て驚く。

長女がついに選手を引退する。
私は怒りが お腹の底に沈静する思いを持て余している。

今朝、娘が声を詰まらせて言うのだ。

「夕べ、来週のインターナショナル選手権にも 全国選手権にも
全ての選手権に私を出さないと トレーナーに言われたの」

娘は 午後から夜の10:30までの訓練「一つしか出ていない」1日二回の訓練と 筋トレの三回訓練に出てこないのだったら もう何の選手権にも出さないと宣言されたと言う。

つまりいくら訓練に出かけて行っても三倍にしないのだったら
犬死になるのだ。

どうしてこうなのかと聞けば、うちの娘以外は全員
このノルマをこなしているんだと言う。
これには驚いてしまった。

とにかく学業を続けつつ、こういう過酷な訓練をほとんど全員がクリアーしている。

うちの娘は 疲れてできないし、勉強を日に2時間は家でしないと落第になる。
訓練は日に三時間しかできない。これでももう一分も入る隙が無いのだ。

みんなは五時間 六時間している。

でも、タイムは三時間しかしていない娘がダントツに良い。
すると他の選手にコーチは示しがつかない。

また、一回の訓練でこれだけのタイムなんだから 三倍にしたらオリンピックも夢ではないと 野心をかきたてるらしい。

そこで懲らしめてやれば 音を上げて三倍にするだろうとあちらは賭けに出たらしい。

私も娘も この娘をここまで鍛え上げた真のコーチだった夫も
もう うんざりしてしまった。
今日までに私は何回 耐え難い頭を下げて この男の理解を取り結ぼうとしたか知れないのだ。

娘は度重なる虐待で 生後八ヶ月から続けてきた水泳を
辞めてもいいとまで言う。

「移籍は?他のクラブに移って戦えば?」
「駄目なのよ。コーチが自由にしてくれなければ一年間何の選手権にも出れないの。
そうと分かっているから向こうは辞めるからには 自由権も出してやらないと出る。すると選手は死人になってしまうから辞めれない。
どうしても辞める場合は何百万円も積んで辞めないといけないのよ。ママ、他のクラブでもスペイン選手権に出ているような選手がそのクラブを抜ける時、400万と言われたって」

私は知らなかったのだけれど このクラブに移籍する時に
前のクラブに50万も払ったのだと夫が言う。

なんだか芸者の足抜きみたいだと憤然とする。

選手のトレードと同じなのだそうだ。

娘は、それは本心は無念だろうと思うけれど もうこの男の顔も見たくないと言うのは 私も同感だ。

訓練中のこの男の傍につかつかと行って
選手、トレーナー大勢耳をそばだてて入る中、
「次期選手権は女子メダルが一つも取れないわよ 覚悟しておくことね」
くらいの事は言ってやりたい。
この変態!が言えたらどんなに嬉しいか知れない。

このコーチは、選手権と言うと 他からの勧誘を排除したいために女子トイレの入り口まで娘について行って監視し続けていたのだ。


選手っていうのは こんな風なきっかけで引退してしまうのだなと今朝は感慨深い。

コーチに選手生命が握られているスポーツは とても苦しいものだなと思う。


  トレーナーの勲章
Date: 2006-10-25 (Wed)
最近、遅まきながら気付いた事に
日本ではいざ知らず
スペインのトレーナーというのは選手の生死など
少しも気にならないのだな、ということだ。

私には二人の選手生活をしている娘が居るのだけれど
国の最高権威の選手権に出ているので
生活がとても過酷を極めて来ている。

選手の健康とか食事と休息も心配してしかるべきなのに
ただ ただ過酷に記録を伸ばそうという一事に
全部の焦点を合わせている

水泳の長女の方のトレーナーは
学校を取るか 水泳を取るかと毎日子供を苦しめるので
ついに決然と私は出て行かないといけなくなった。

もう高校一年で 学校は何の趣味を持たない子でさえ
とても勉強が大変なのだ。
日本と違ってどんどん落第させる
二回落第すると その学校から出されてしまうのだ。
学校から帰らずにそのまま その日の第一回の訓練に出ろと言うのだ。夜に第二回がある。
学校が朝の八時に開始なのに
その前に訓練に出ろという。
日に最低二回の訓練をこなさないと
どんなにタイムが良くても選手権に出さないと脅迫する。

私はここで初めて トレーナーは自分のメリット
自分チームの輝かしい成績と自己の名声のために子供を虐殺するのだなと悟るに至る。
つまりうちの娘の資質を最大限に引き出して
その後で娘がどうなろうと使いきろうという激しい情念が
この「心理学」の学位を取っている異常者に渦巻いているのだ。

生後八ヶ月からずっと続けて来た彼女の水泳は
最後の段階でこういう人間の手の中に握られてしまっている。
尊厳が傷つけられても スポーツの社会ではどうすることもできない。この男を通さないと選手権に出れない。
胸が潰れる思いだ。

下の娘は目前に迫ったスペイン選手権のために
日に六時間も訓練に取られている。
学校の七時間の他にだ。
夜の11:00近くにこの痩せた小さな影が幽霊のようになって門口に立つと
私の方が死にたい気持ちになる。
六時間も拘束しないといけないほどの事はないと思うのだ
選手は粒よりで こんなに毎日ヒステリーみたいにして
訓練しなくてもメダルはきっと取れる。
こっちのトレーナーも完全の上に完璧を期したいばかりに
ここまでやるのだ。

下の娘は学校で生活指導の先生に新体操をやめるようにと
勧められたらしい。
途端に娘は両の目から静かにとめどなく涙を流すので
先生の方が 胸つまされてもう何も言えなかったと
私は昨日始めて 教師に聞かされた。

「ご両親が決断してください」と先生は言う。
私は即座に答える
「いいえ、娘が決めることです。私には選択ができません」

とにかく選手権が12月に終わるまでは待とう
あとは 少しずつ話し合って 学校は後からでもいいと言う方向をとにかく模索するしかないと思っている。

打ち込んでいる物を捨ててまでしないといけない勉強ではない。
選択に困ったら 後からでもやれる物をとりあえず捨てるまでだ。子供の自尊心をなだめながら....




  群舞
Date: 2006-10-02 (Mon)
一般の人は
舞踊団の群舞というと
途端に尊敬の気持ちがなくなるらしい。

バレエ団のコールドに長く在籍して
その後、スペインの音楽院でバレエ教授になっている人に
私は暫くレッスンをつけてもらっていたことがある。

腕と手がとてもしなやかで本当に女らしい美しさに満ちた
踊りをする人で、バレエダンサーになるべくして生まれた
気品溢れる人だった。

それでも コールド!!
プリマではない。

この辺の難しさというのは プロの踊り手だったらみんな
よーーーーく分かっていることだけれど
一般の人には この世界の過酷さと厳しさが分かりにくい。

バレエ界には 八頭身だの九頭身で
手足が気味悪いくらいに長くて
顔は絵画のように美しく
記憶力抜群、踊りも抜群に上手い人が
こんなに?というくらいにうじゃうじゃ居るのだ。

プリマになれる人は 神童と言われた人の中から一人だけ
世界中で数十人くらいしかいないのだ。

あとは群舞だー簡単にくくってしまうとー少し乱暴ですが...

この前述の先生がおっしゃるには
家族が一番 手厳しいということだった。
「あなたなんか そんなにやってもコールドじやないの」的発言を何度もされたという。

コールド=目出度い、コールドに入れた!てなものなのだ。

オーディションは どこかの国の奨学金が出るような有望な人でも
早々受からないものなのだ。

先生は続ける
「政治学を勉強するとするでしょ? 政経、法学部の教授になると人はそれなりの尊敬をするわよね。でも なんだたかが教授、学士じゃないか、なんで総理大臣になれない?とは絶対に言わないものよ。なんで踊りだけ どうせコールドと言われないといけない?その道の教授だし、立派な学士だし 大学院生なのに」

本当に!
誰も 大統領になれないじゃない、下らない、とは
法学部出の人に言わない。
なんだ ただの弁護士じゃない!とも。

舞踊を序列で言うとしたら こういう例に十分匹敵するのだ。

なかなか含蓄のある お話だったと思う

  コーチという人格
Date: 2006-09-22 (Fri)
コーチが誤ると 選手が駄目になる
当然のことだけれど 本当にきつい話だ。

そのチーム、舞踊団しか行き場がない場合とめぐり合わせだってある。
どうしてくれるのだ?長年の苦労を?

常に勉強を続けて謙虚に誠実に精進しているコーチだと
ありがたいけれど そういう人は滅多に見つからない。
概して
自信過剰で 自分の名誉と実績しか考えないコーチが
割とスポーツの世界では多い気がする

勝つことしか考えていないので
その選手を目的のために潰してしまってもいいと思っている。

私の長女は今年16歳になったばかりだけれど
水泳は生後八ヶ月からやっている。

数ヶ月前にコーチに呼ばれて
「スペインチャンピオンにだってなれる素質なのに
他の事に気がそれるから(=学業のことを言ってるんです!!)ちっとも記録が伸びない、と叱責されたそうだ。

私は近々、このコーチと対決しないといけない。

勉強なんかあとでやれ、今は水泳だ!!
朝練、昼練、夜のトドメ訓練を欠かすな!!と言うヤツ相手に。

それも 絶対に怒って啖呵を切ってはいけないという手錠付きの
対決だから 難しい。
ああ、子供のためだと
こんなヤツにもどけ座をしないといけない。
親も楽ではない......泣

.............

スペインのスポーツ少年少女は
中学、高校も行かないくらいに早朝から訓練に明け暮れる
少年達がゴマンといるのだ。

勿論、これはヨーロッパ選手権やオリンピックを目指している
人達だけれど 
親は内心ひやひやしながらも学業を割りとぎりぎりまで犠牲にしてスポーツの英才を伸ばそうとする。

でも、いつも親はとても苦しみながら訓練第一を取ってるのだ。

娘のチームに次期オリンピックの候補になっている少年がいる。
スペインチャンピオンで、ヨーロッパのジュニア戦にも出る
ものすごい選手なのだ。

そういう一家の家系なのか
三人の男の子全員が選手だ。

一番下の14歳の弟が 今年七教科も落としてしまったので
朝練を外して昼にして欲しいと母親が陳情したけれど
コーチが聞かなかったらしい

そればかりかこの選手に罰を与えたから 
ぎりぎりの母親はついに切れて 
優秀な血筋の三兄弟を全員 退会させてしまったという。
くだんのオリンピック候補の少年も 一人残らず。

この選手は引く手あまただったから たちどころにマドリッドのスペイン最強のチームに引き抜かれて行ったらしい。
引き抜かれただけではなくて 報奨金まで毎月出すということだ。

コーチの名誉と名声は、この子に負う所が甚大だったから
あっという間に虎の子を奪われてしまったわけだ。

夕べ、このコーチから私の携帯に履歴が残っていた
ああ、何を言われるだろう...勉強もたいがいにしてくれって言うのではないだろうか。


  コーチという人格
Date: 2006-09-22 (Fri)
コーチが誤ると 選手が駄目になる
当然のことだけれど 本当にきつい話だ。

そのチーム、舞踊団しか行き場がない場合とめぐり合わせだってある。
どうしてくれるのだ?長年の苦労を?

常に勉強を続けて謙虚に誠実に精進しているコーチだと
ありがたいけれど そういう人は滅多に見つからない。
概して
自信過剰で 自分の名誉と実績しか考えないコーチが
割とスポーツの世界では多い気がする

勝つことしか考えていないので
その選手を目的のために潰してしまってもいいと思っている。

私の長女は今年16歳になったばかりだけれど
水泳は生後八ヶ月からやっている。

数ヶ月前にコーチに呼ばれて
「スペインチャンピオンにだってなれる素質なのに
他の事に気がそれるから(=学業のことを言ってるんです!!)ちっとも記録が伸びない、と叱責されたそうだ。

私は近々、このコーチと対決しないといけない。

勉強なんかあとでやれ、今は水泳だ!!
朝練、昼練、夜のトドメ訓練を欠かすな!!と言うヤツ相手に。

それも 絶対に怒って啖呵を切ってはいけないという手錠付きの
対決だから 難しい。
ああ、子供のためだと
こんなヤツにもどけ座をしないといけない。
親も楽ではない......泣

.............

スペインのスポーツ少年少女は
中学、高校も行かないくらいに早朝から訓練に明け暮れる
ゴマンといるのだ。

勿論、これはヨーロッパ選手権やオリンピックを目指している
人達だけれど 
親は内心ひやひやしながらも学業を割りとぎりぎりまで犠牲にしてスポーツの英才を伸ばそうとする。

でも、いつも親はとても苦しみながら訓練第一を取ってるのだ。

娘のチームに次期オリンピックの候補になっている少年がいる。
スペインチャンピオンで、ヨーロッパのジュニア戦にも出る
ものすごい選手なのだ。

そういう一家の家系なのか
三人の男の子全員が選手だ。

一番下の14歳の弟が 今年七教科も落としてしまったので
朝練を外して昼にして欲しいと母親が陳情したけれど
コーチが聞かなかったらしい

そればかりかこの選手に罰を与えたから 
ぎりぎりの母親はついに切れて 
優秀な血筋の三兄弟を全員 退会させてしまったという。
くだんのオリンピック候補の少年も 一人残らず。

この選手は引く手あまただったから たちどころにマドリッドのスペイン最強のチームに引き抜かれて行ったらしい。
引き抜かれただけではなくて 報奨金まで毎月出すということだ。

コーチの名誉と名声は、この子に負う所が甚大だったから
あっという間に虎の子を奪われてしまったわけだ。

夕べ、このコーチから私の携帯に履歴が残っていた
ああ、何を言われるだろう...勉強もたいがいにしてくれって言うのではないだろうか。


  ビクトル・ウジャーテバレエ団
Date: 2006-09-16 (Sat)
昨夜は お招きがあって
ヴィクトル・ウジャーテバレエ団の公演
SURを見に行ってきた

SURとは南のことで つまりスペインアンダルシア地方
八県の愛と憎しみと嫉妬をテーマにしている。
結論から言うと ガデスの血の婚礼、マリオ・マジャのアマルゴ
さらには ファジャの恋は魔術師から一歩も出ない
男と女のテーマってこれしかないのだな、というありきたりだけれど 面白かったのは
普通 フラメンコダンサーによって扱われるこういう土俗のテーマが バレエダンサーでよくこなされていたということだ。
これはやっぱりスペイン人のダンサーだからやれるのではないかなと思った。
プリセツカヤのカルメンなどに感じる
「変だなぁ」感がない。

くねっとひねる腰とか、本当のフラメンコダンサーみたいに上手くやっているので もしかしてフラメンコも踊れるのではないかと何回も思った。
民族のものは 違うジャンルのダンサーでも同族だとうまいのかなとしきりに思った。

ここ二日くらいで突然冬になってしまったというくらいに寒々しく、真夏の延長として野外舞台を組んでのイベントだったので
薄着のバレリーナ達は 筋肉が冷えて大変なんじゃないかと
ずっと心配し続けていた。

特に開幕と同時に難しいテクニックが連発だったので
本当に身につまされて感動した。
舞台の袖に控えただけで冷え冷えとしてしまうだろうに
はなからこういう演技ができるということの
そのダンサーの今日の何時間も前からの稽古
体調の作り方
更には 普段の節制と誠実なコントロール

舞台が終わったら心ばかりの夕食にでも招待したかったのだけれど 連れがいたのでーガタガタに震えていて気の毒だったー
そういうねぎらいは適わなかった。
あとでマドリーにお手紙でも出そうと思った。

ヴィクトル・ウジャーテは優れたダンサーを沢山出している
タマーラ・ロハスもそうだし
ヨーロッパ中で活躍しているダンサーが沢山いる。

全体としてとても若い踊り手達で構成されている。
若い、一途で熱心な日々の稽古が見えるような
そういう舞台だった。

  踊り手のダイエットについて
Date: 2006-09-14 (Thu)
体脂肪率と言う言葉は もう日本で知らない人もいないくらいかも知れない。
スペインは かなり太った人でも「自分は太ってない」と言うから 体脂肪なんて精神衛生に悪い言葉は まだ普及していない(笑)

さて、筋肉の方が 同じ容積のお肉より重いから
すきっとしたスポーツマンの方が デブっとした人より
体重計に乗ると重いということだ。

簡単に言ってしまうと こうです。

運動をしないで食事制限を続けて体重を落とすと
脂肪と一緒に筋肉も落としてしまうので
「体重は落ちたのに」おデブになる悲劇がありえます。

脂肪は所詮脂肪でしかなく、決して金の卵=つまり筋肉にはなりません。
しかるに、筋肉は堕落して脂肪に成り下がって蓄積される恐れがあるのです。

ですから ダイエット=体重計の針の振れを少なくする
という発想から離れないといけません。

落としたい場合は 絶対に運動無しでは実行されないのです。
運動をして体脂肪を燃やせば 体重は一向に変化しなくても
筋肉が鍛えられて 引き締まってきます。

軽くて「ぶよーーーーとしてくるお肉」を
きりっと締った「重いお肉」にして 体重は無理に落とさない、という考え方が正しいあり方のようです。

楽して痩せるっていう横着な考えは やっぱり駄目なんですね。
額に汗して全身汗して、そうして出来上がるもののようです。

少なくとも 踊り手のダイエットは 筋肉を落とさないような細心な注意とコントロールのもとに行われないといけないのですね。

秋風が吹き始めました
食欲と戦う秋です。
筋肉を太らせましょう!

  無題
Date: 2006-09-13 (Wed)
夕べ、パリオペラ座のエトワールを見て
舞台が怖い、あんまり怖くてバレエを辞めようかと思いつめていた、という告白は
身につまされた。

本当に同感だ。
私など本番の舞台経験は4800舞台くらいあるのだけれど、
それでも足が地に着かないくらいに緊張することがある。
ただの酸素の取り方さえ忘れて、踊りの出を覚えていない気になり、出た途端に失敗しそうな恐れに震えが来そうになる。
本番の日程が近づくにつれてどんどん痩せて、ノイローゼのようになったりもする。
最後はほとんど上手く行くのに、それでも毎回これで絶望するんじゃないかと日夜苦しむ。

細かい振りのつなぎのあちこちを気に病んで朝になってしまったり、もう稽古もできないくらいに足が疲れ果てているのに又、稽古場に降りてぼんやりしていたり、
はたまた寝巻きのまま、ついに汗だくになるまで踊りこんでいたり。

こんなにまで苦しむ職業が他にあるだろうかとふと思ったりする。
プロというのがお金をいただくことを意味すると限定すると、お金をあげるからこれだけは堪忍して欲しいというくらいの気持ちになる。あるいはどんな対価をもらっても、こういう苦しみに見合うものではないと言える。
だからプロと言えども、舞踊という職業は金銭ではないのだ。

このプロフェッションは、熱情だ。
観客と、何よりも自身を焼き尽くす情熱の火なのだ。
なんでこんなものにつかまってしまっただろうな、ときっとどの踊り手も何度となく自問するものだと思う。

  減量について
Date: 2006-09-11 (Mon)
プロの舞踊家でも 意外とサウナの迷信にとらわれているみたいなので ここで体重の落とし方の正しい認識を書いておきます。

サウナでかく汗と
運動によってかく汗は全く違うという認識が必要です

前者は体重の中に占めている水分がなくなってしまうことで
後者は脂肪を燃焼させてかく汗なので
両者ははっきりと違います。

サウナでかいた汗は体の中の水分プラス塩分なので
当然、その後の補給をしっかりしないといけません。
では何に効用があるのかというと、サウナの場合は
老廃物が除去されて肌をきれいにしたり 皮膚を強くしたりという範囲です。
気をつけないといけないのは、水分の補給を我慢したりすれば
たちどころに身体温度の調節がきかなくなり
脱水症状を起こしたり
ミネラル分が損傷されたりして
身体の調整機能が悪くなります。

サウナ=減量という神話をすぐにでも捨ててください。

  番外編ー忙中さぼり閑ありー
Date: 2004-10-13 (Wed)
情けない日記が書いてあったから本日は番外編。

水泳選手の長女のノエリアが、今月、新しく移籍したクラプで
何か新入会のお祝いをいただくらしい。

無骨なクラブのくせに意外な高級ゴルフクラブのレストランで、正式なディナーパーティが行われる。百人以上が全員正装だと言うので、暮夜ひそかに私の宝石を試して見ている娘心だ。

最近、父親一辺倒だったのが突然、私の助言が必要なお年頃になってきている。

でも、根がスポーツ少女だから、なんとなく乱暴な立ち居振る舞いで
私がこの年の時とは全然違う娘になっている。

サロンに飾って、娘が15歳になった時に見比べようとしていた、私のろうたけた少女時代の写真は、もう、この娘と何の関係もない別世界の女の子のように浮いている。

さっぱりとした気持ちの良い、男の子のような性格は、なよついた私の若い時よりずっと好ましいのだけれど、ちょっと改まったドレスにショールなんか持たせるとどうにも格好がおさまらない。
この年に自信を失くすと生涯、劣等感から抜けれないかもしれないので
母親の私は落胆と失笑をこらえて励ます。

スペインのティーンはおませだから、もう気張った日には薄化粧はする。
この間あっと思ったらなんだか下手なマスカラとうっすらとアイラインなんか引いているではないか!!ちゃんと教えてやらないと...
照れくさくて母親に聞けなかったと見た。

 歩き方とか、小物の持ち方とか、髪の纏め方とか、気取り過ぎない正装の仕方とか...どんな時でも気後れしないで済むような服装の纏め方がポイントだとか...本当に色々な事を教えてやらないといけないのだな、と思った。

カッコいいパンツルックで惜しげも無くおへそを出して闊歩しているスポーツ少女達は、スカートやドレスになると突然、女装のジャック・レモンみたいに(って、酷すぎかな?)ぎこちなくなる。

本当に今はもう、ダレもスカートをはかない。
スカートの扱いならまかしとき!!プロなんだから、私は。あはは...

  いばらだらけざんす、芸
Date: 2004-10-02 (Sat)
最後に書いたのが8月!!
生徒のスペイン研修旅行があり、本日は第二弾到着の生徒が帰って行った。
楽しいお話もあるけれど、それはもうそろそろアップになるらしいので、私からは発表しない。

ご無沙汰になってしまうのは、新しい振り付けに入っていてとても苦しいからだ。
肉体的苦痛の方。
耳も苦痛かもしれない。
難しい新境地のリズムで歯軋りもするから歯も苦痛。

新テクニックを一からやっている。

夜になると土踏まずの横なんかが紫色に腫れている。
ふあーーーー道理で立っているのも辛い筈だぁ.....
なんでこんな所が打ち身になる?
新テクニックだから、なった事がないところがアザになる。
しかし......

そんなこんなで明日が来たら嫌だ、また、あれだ、みたいになっている。

そこへ持ってきてチビが来月スペイン選手権の予選に出る。
苛烈な稽古に入っている。毎日4時から8時まで訓練している。

上の水泳娘は更に優秀なクラブに移籍したけれど
もう、こっちが息苦しくなるような訓練になってしまっている。

前のところも結構凄かったが、こっちは過酷なまでの訓練だ。

今日など、学校から帰ったのが二時半で、昼食をかきこむ様にして
45分で家を出ないといけないのだと言う。
水泳の訓練が午後から二部に分けてなんと最終が10:30だ。夜の!!
11:00近くなって市役所前にポツンと立っている姿を見たら胸がぎゅっと雑巾絞りになった。

遠くから見るとまだ幼げで、大きなザックを重そうに片側にかついで
濡れた髪で立っている。
金曜の晩で若い子達がさんざめきながら通り過ぎて行く風景に
一人、違う様子で、なんだか姿を見るだけで少し悲しい気持ちになる。

夜の11:00に帰宅したのにもう、明日の土曜は九時から訓練らしい。

本当にこのクラブに移ってからというもの、10分と時間がないように見える。
筋肉の酷使で、長い事機械でマッサージしないとほぐれない日があるくらいだ。
太っていないのに体重が増えたと言っている。
筋肉のが贅肉より重い例の見本だ。

夜は、うちはみんなして討ち死にのようになっている。
子供達の父親は、あの、走って泳いで自転車こぐ競技でセビージャで5位になったとか言うし
最近、夜は欠かさずになんか走っている。

チビが新体操でこんなにしごかれて帰るのに、父親と一緒にお休み前に自転車でその辺に行くのを日課にしている。

どっちを見ても疲れる。
普通の、家でおとなしく絵なんか描いている子供でも養子にもらいたいくらいだ。

フラメンコの二世代分の流儀を身につけようとしているみたいな感じだ。
古い時代のフラメンコと、モダンなのと。
早く肥満体になっていれば良かった。そうしたらこんなに勉強と研究をしないで済んだのにな。

太って病気気味になるけどフラメンコは楽なのと、
体ぴんぴんしているけど、そのせいで過酷な稽古をいつまでも強いられるのと
どっちが得だろう......
自嘲を交えてよーーーく考えてみようかな。

  帰還
Date: 2004-08-19 (Thu)
何か書こうとして前の文章を出したら
打ちのめされて書けなくなってしまった。
本当に私っていつも同じ反省ばかり。
日本に行って筋トレがまた崩れた。
どうしてホテルのイスなんか利用してでもやらないだろう。
やれないんだなぁ....
遠征ばかりの選手達はやるって言う。
下の文章よく読んでまた出直さないと。
あと50分で稽古だ。9月のイベントに向けてダッシュだ。


本当に筋トレって嫌だ。でも絶対にやらないと踊りがラクラクとやれないのだ。筋肉はシステマチックにちゃんともれなく鍛えないといけない。どんなに頭で分かっていても、継続するには哲学者でないといけない。
踊りのプロはインスピレーションで即興して、十分素晴らしく踊れるけれど、それを可能にするのは普段鍛え抜いている筋があってこそだ。
怠けるとダメになるのは、プロもアマも筋肉に関しては同じ。

清潔に生きなくては!!決まっている事はちゃんとやり、心と体を清浄にして、芸術の前に心を虚しくして、いつもその霊感が宿ってくれるように....猛反省してまた頑張ろう。芸は心の支えだ。

  お百度の母でなくて...筋トレ
Date: 2004-07-09 (Fri)
長女のノエリがバルセローナでスペイン選手権を戦っている。

昨夜、運転中の私の携帯が鳴る。
うちの人魚姫からだ。
疲れ果てた向こうと、こっちは運転中で良く話せない。
高速に乗るところだ。

「どんな?出て来る選手は。さすがに凄い?」
「もの凄い人ばっかり」
「上がった?」
「すごく落ち着かない」
昨日は400メートル個人メドレーだった
今日はもうすぐ100メートルバタフライで飛び込む筈だ。
日曜まで各種目を戦って月曜に消耗しきって帰還。

チビの方は12月のスペイン選手権(どっち向いてもこればっかりで目が回るぜ!)で、猛烈な訓練に入っている。
毎日ところかまわずに技をやって見せるから辟易としている。

あの、私が憧れたシルビー・ギエムの「六時五分前?のポーズ」は、人間業とは思えなかったものだけれど、新体操の子達はちょっと気の利いた子は誰でもやる。うちのチビはあのポーズのまま2回転を決める。
シルビー・ギエムも新体操出身だから、あれはお茶の子さいさいだったのだな、と感慨深い。私はこれだけはやってみたかったなぁ。
悔しいぃぃぃ、羨ましいぃぃぃ、アイム、ジェラーーーーース!!

子供がこんな風に体力の限界に挑んでいるので
ごたごたに忙しい中、心を鬼にして筋トレに出かけた。
今朝は体中がばらばらになった感じだ。

内転筋を鍛える。片足45キロにおもりを増やした。
もう機械のおもりの目盛りがあまり残っていない。最高が75キロだ。
すごいなぁ、ここまで行けるだろうか。
俊足この上なくなるかも知れない。

BBSにも書き込みがあった大でん筋は、どんなおもりよりアラベスクが一番利く気がする。
私はこれは上記のおもりでやってしまうが
あとでバレエでアラベスクで頑張る時の辛さは
45キロのおもりよりきつい。
思うに、アテイテュードとアラベスクに勝る筋トレはないのじゃないかな。片足で自分の体重を超えるまでのおもりをつけたら別だろうけれど。フェッテもいい。この三種を神器とばかりに今年も頑張ろう。

長らくサボり気味の腹筋を、ねじりも加えてがっちりやる。
これは一番好きではない。
でも踊り手は毎日これだけは欠かしてはいけないと、どのジャンルの踊り手でも言う。ああ、猛反省して頑張ろう。
堕落するのに努力は要らないですなぁ....あっという間に落ちる。

大胸筋は、片方10キロでやれていたのに、7.5キロでも必死。
背筋は20キロでは軽くて、25キロだと生きているのが嫌だと思って続かない。
ヒーハー、じたばたやっているとモニターが「ふえーーー!!」て顔して通り過ぎる。

本当に筋トレって嫌だ。でも絶対にやらないと踊りがラクラクとやれないのだ。筋肉はシステマチックにちゃんともれなく鍛えないといけない。どんなに頭で分かっていても、継続するには哲学者でないといけない。
踊りのプロはインスピレーションで即興して、十分素晴らしく踊れるけれど、それを可能にするのは普段鍛え抜いている筋があってこそだ。
怠けるとダメになるのは、プロもアマも筋肉に関しては同じ。

清潔に生きなくては!!決まっている事はちゃんとやり、心と体を清浄にして、芸術の前に心を虚しくして、いつもその霊感が宿ってくれるように....猛反省してまた頑張ろう。芸は心の支えだ。


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